Sasayama’s Weblog


2009/01/12 Monday

日本も見習うべき、今日発表のイギリスの雇用対策プラン

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:23:26

2009年01月12日
 
nullこのところ、就任当初の不人気を振り払い急速に国民的人気を取り戻しているイギリスのブラウン首相だが、ブラウン首相が率先しての、今回の金融危機に早急に対処しての画期的イギリス型雇用対策プラン(Jobs Package Plan)に、世界の関心が集まっている。

今日、イギリス・ロンドンのScience Museumで開かれる雇用対策サミット(Job Summit)には、イギリス中の大企業・福祉関係団体、労働組合、雇用者団体の幹部100人が出席する。

ブラウン首相は、この場で、今回の金融危機で職を失った人に対して、彼らが一日も早く新しい職を見つけ、また、新たなスキルを得られるように、今後、あらゆる努力をする旨を確約し、さらに、現在の社会経済状況は、短期的な失業が、長期的な失業になりかねない状況にあるとし、長期的失業は、彼らのスキルや自信の減価につながりうるとし、今後6ヶ月後も、失業の怖れのあるものに対しては、集中的なサポートをしうる政府の保証を与える用意がある、との言明をするものと見られる。

ブラウン首相は、「われわれのとる(雇用対策の)いかなる行動にもコストがかかることをわれわれは、承知している。しかし、最大のコストは、何もしないことによるコストであろう。」(’We know that any action we take has costs. But the biggest cost of all would be the cost of doing nothing.)とし、さらに、「われわれは、常には、国民が失業することを防ぎえないが、しかし、われわれは、それらの人々が次なる職を得られるよう、助けることはできる。」(”We cannot always prevent people losing the last job but we can help people get the next job.”)との演説をする予定であるという。

そして、具体的には、そのような失業者を雇用したものに対しては、インセンティブとして、一千ポンド(日本円で135、000円)を与え、さらに、それらの失業者のトレーニングも施し、彼らを”Golden Hello”(優秀な新入社員に与えられる多額の仕度金)の対象者にした雇用者に対しては、二千五百ポンド(日本円で339、000円)のインセンティブを与える、とのプランを提示するものと見られている。

さらに、八千三百万ポンド(日本円で113億円)をかけて、6ヶ月以上の失業者のための75000箇所のトレーニングの場所を作り、失業中のものの起業資金を現金助成する。

これらの総額予算は、五億ポンド(679億円)にのぼる。

いずれも、今年4月までに実施される。

これまで、政府は、短期的な失業者対策として、13億ポンド(1,767億円)の予算で、ジョブ・センターの六千箇所の設置や、閉鎖中のジョブ・センターの再開などの策をとってきたが、今日発表される上記対策は、今回の金融危機による失業は、長期間に及ぶことを見越しての長期的対策を中心にしている点が特徴だ。

これらイギリス政府の急速な失業対策確立に呼応して、企業側にも、あらたな動きが出てきた。

Vauxhall自動車では、既存の賃金体系、労働時間体系を見直した上で、Ellesmere Port,Cheshire,Lutonの三工場で、五千人の雇用をすると発表した。

また、スーパーマーケット大手のMorrisons は、5,000人の新規雇用を発表した。

以上が、イギリスが今日発表する「五億ポンド・プラン」の概要だが、派遣村問題という部分最適化対策にのみ終始している日本の雇用対策に比して、かなりのビッグ・プッシュ的な政策効果発現を狙った対応であることがわかる。

日本政府が、今回のイギリスの雇用対策に学ぶべき点があるとすれば、
ー唆箸長期化するとの見通しにいち早く立っての、ビッグ・プッシュ対策である点、
企業・労働組合・福祉団体・労働組合団体・雇用者団体などからなるボードをいち早く設置し、その官民総力体制を築き上げることを優先した、という点
にあるのではなかろうか。

参考
£2,500 ‘golden hellos’ to get jobless back to work Brown’s £500m plan to ease unemployment fears

 

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