Sasayama’s Weblog


2008/12/31 Wednesday

GuideStarで見るアメリカの日本法人の、これまでの大盤振る舞いぶりと、今後の心配

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 12:52:51

2008年12月31日
 
nullアメリカのサイトに「GuideStar」というのがあって、簡単な登録で、在米の公益法人の現況や寄付ぶりが、pdfでわかるようになっている。

これは、「IRS Form 990」(公益法人現況調査表)にもとずくもので、公開される情報は、国民による公益法人の監視をめざすために、直接のインターネットによる一般公開を行っているものだ。

いま話題の世界のトヨタも、「TOYOTA USA FOUNDATION」をはじめ各種公益団体を多く設けている。

たとえば、「TOYOTA USA FOUNDATION」の2007年の実績を見てみると、総資産1億ドルに対して、6百万ドルの各種チャリティーをおこなっている。

これらのチャリティー分は、資産運用でまかなっているらしく、ここの場合は、保有資産の配当6百万ドルが中心のほか、「RUSSELL INVESTMENT」で、毎年20万ドルのキャピタル・ゲインを上げているようだ。

後年度繰越が170万ドルというから、余裕の決算のようである。

寄付先は、一箇所60万ドルを最高にして、大学、自然保護団体、などなど、多岐に渡っている。

これも大変な事態で話題の農林中金でも、トヨタには比べ物にならないが、「The Norinchikin Foundation Inc」と言う公益団体を設けているようだ。

その運用資産は、2007年の実績で、45万ドル、これを運用した運用益二万ドルを、毎年ほぼ使い切る形で寄付をしているようだ。

こちらの寄付先は、リンカーン・センター、カーネギーホール、メトロポリタン美術館、モダンアート・ミュージアム等、やや、特定の人の趣味的寄付先的きらいはあるが、そのほか、その出自らしい寄付先としては、ニューヨーク・ボタニカル・ガーデン、日本人協会などがある。

そのほか、アメリカ在住の日本企業のチャリティ金額を積み重ねれば、相当なものとなるはずだ。

その巨大な日本企業の寄付が来年は、どうなるか、これは、失礼だが、見ものである。

なぜなら、真っ先に切られるのが、これらの寄付関連支出だからだ。

金融恐慌は、芸術恐慌をもたらし、行き場を失った国民が、国粋的民族色にあこがれ、それをあおる英雄を輩出させる-、そのような過去の軌跡だけは、踏みたくないものなのだが。
 

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