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「H5N1の「日本-ロシア-北アメリカ(アラスカ)のトライアングル」という見方」でも紹介したNiman博士の見解によれば、今回、日本の鳥インフルエンザ感染地に北海道が加わったことで、渡り鳥の東アジア−オーストラリア・フライウエイであるアリューシャン列島を経由しての感染拡大が懸念されている。
この東アジア・オーストラリア・フライウェイ(East Asian - Australasian Flyway)は
この図のとおりであり、
また、アリューシャン列島を中心にした.渡り鳥の日本-ロシア-北アメリカ(アラスカ)のトライアングルは、この図のとおりである。
上記の日本-ロシア-北アメリカ(アラスカ)のトライアングル図において、緑色が繁殖(breeding)のための飛行ゾーンであり、赤色が越冬(wintering)のための飛行ゾーンである。
このアラスカ科学センターの鳥インフルエンザ・サイトにあるフライウェイ図では、アリューシャン列島を中心にして、巨大な飛行の弧が描かれていることがわかる。
個別の野鳥のフライウエイについては、下記のアラスカ科学センターのフラッシュ・サイトを見ると、よくわかる。
鳥の下をクリックすると、その鳥の詳細な行動がトレースされて出てくる。
アラスカ当局が、鳥インフルエンザ調査のために優先的に採取している鳥類は、下記のとおりである。
カモメとアジサシ(Gulls and Terns)
アリューシャン・アジサシ(Aleutian Tern)
ワシカモメ( Glaucous-winged Gull)
シロカモメ(Glaucous Gull)
陸鳥(Landbirds)
ヒメカナダヅル(Lesser Sandhill Crane)
ヒガシマミジロツメナガセキレイ(Eastern Yellow Wagtail)
メボソムシクイ (Arctic Warbler)
ハイイロチャツグミ(Gray-cheeked Thrush)
シギ ・チ ド リ(Shorebirds)
ハマシギ(Dunlin)
ウズラシギ (Sharp-tailed Sandpiper)
オオソリハシシギ(Bar-tailed Godwit)
キョウジョシギ(Ruddy Turnstone)
アメリカウズラシギ(Pectoral Sandpiper)
コオバシギ(Red Knot)
オオハシシギ (Long-billed Dowitcher)
チシマシギ (Rock Sandpiper)
ムナグロ(Pacific Golden-Plover)
コモンシギ(Buff-breasted Sandpiper)
水鳥(Waterfowl)
コケワタガモ(Steller’s Eider)
オナガガモ(Northern Pintail)
ハクガン(Lesser Snow Goose)
ミカドガン(Emperor Goose)
メガネケワタガモ(Spectacled Eider)
コクガン(Black Brant)
コハクチョウ(Tundra Swan)
コオリガモ(Long-tailed Duck)
アリューシャン・ヒメシジュカラガン(Aleutian Cackling Geese)
ホンケワタガモ (Pacific Common Eider)
ケワタガモ(King Eider)
まさに、臨戦体制に突入した感じだか、そのトライアングルのひとつである日本では、この中で、洞爺湖サミットが行われるという、ノー天気ぶりである。
これでは、ひょっとして、各国のVIPが、それこそプレ・パンデミックワクチンを接種して出席しなくてはならない羽目になるのかも知れない。