2005/06/16(Thu)
この研究は、the journal Scienceに発表されたBruce Chesebroを中心とするthe Rocky Mountain Laboratories (RML)の研究者たちによる研究である。
これによると、異常プリオンは、それ自体毒性を持つものなのではなく、細胞膜の中に細胞凝集の根幹を担っているアンカー(Anchor)があるかないかで、致死的か致死的でないかが決まるという。
実験は、生後6週間のマウスを二つのグループに分けて行われ、すべてのマウスに自然のスクレイピー感染因子を注入したところ、GPI細胞膜アンカーが無いようにした遺伝子導入マウスのほうは、500日から600日経過した後も、スクレイピーを発症しなかったという。
Chesebro博士が言うに、この実験は多くの意味を持つという。
一つは、感染因子を注入しても、遺伝子導入マウスのほうは、発症しなかったということである。
第二は、濃密に蓄積した、スクレイピーのプラークが、アルツハイマーのものと近似していたということである。
これまで、アルツハイマーの原因は、このプラーグにあり、この毒素が、ニューロンを破壊しているとして、これの除去のみを考えていたが、このプラークが不活性とも考えられるとすれば、これまでのアルツハイマー研究の根幹を揺るがすものになるとしている。
また、このアンカーの存在の有無がプリオン病の致死性を決めるとすれば、プリオン病の研究も、転換を迫られることになるという。
さらに、アンカーのない未発症のプリオン病の存在も、肯定できることになる。
参考 the journal Science掲載論文「Anchorless Prion Protein Results in Infectious Amyloid Disease Without Clinical Scrapie 」
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15933194&query_hl=1
http://www.sciencedaily.com/releases/2005/06/050615001037.htm参照
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