Sasayama’s Weblog


2005/02/09 Wednesday

アメリカの牛肉検査体制の問題点

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:44:39

2005/02/09(Wed)

nullアメリカの牛肉検査体制は、長いこと、従来の伝統的な方式によっていましたが、1990年に、IOM(Institute of Medicine)がUSDAのFSISに対して、「流れ作業型検査体制」(Stream−lined Inspection System SIS-C またはStreamlined (Meat) Inspection System (SIS))を提案しました。
http://www4.nationalacademies.org
/news.nsf/isbn/030904345X?OpenDocument

http://www.haccpalliance.org/alliance/haccp.pdf
参照

1992年に、USDAは、このシステムの導入について、基本的な合意をしました。

この実際的な導入方向にUSDAが大きく傾くきっかけになったのは、Harding社製ハンバーガーの腸管出血性大腸菌(Escherichia coli 0157:H7)集団感染事件です。
http://www.eco.utexas.edu/facstaff/Cleaver/whatsinthemeat.html
参照

USDAは、これを機会に、「流れ作業型検査体制」の導入を決意し、1998年にHACCP対応型SIS-C システム導入を提案しました。
http://www.fsis.usda.gov/OA/haccp/himp.htm
参照。

しかし、このSIS-Cの意図は、国の検査員削減を目的としての検査の民間委託が、主な狙いであったわけです。
http://www.texasobserver.org/showArticle.asp?ArticleID=97
参照

このような検査体制の変遷の延長戦上で、今回のアメリカでのBSE発生となっているわけですから、このSIS-Cの欠陥が、日本の食のリスクにも、直接影響する事態となっているということを、われわれは、もっと認識しなければならないのではないでしょうか。

日本のHACCP信者さんには、申し訳ないのですが、HACCPというものが、アメリカの財政事情の産物でもあったという側面は、見逃してはならないものと思います。

以下、参考までに、オクラハマでの、生体取引までの検査の流れが、次のサイト
http://okcattlemen.org/OQBN_Pages/timeline.htm
に示されております。

http://www.worldincrisis.org/Harvestime-Books/International-Meat-Crisis.pdf

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