Sasayama’s Weblog


2004/10/10 Sunday

アルビン&ハイディ・トフラー夫妻の「歴史にも時効を」

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 06:22:28

 
2004/10/10
今日の読売新聞掲載の「地球を読む」シリーズで、アルビン&ハイディ・トフラー夫妻(Alvin Toffler and Heidi Toffler)が、「歴史にも、時効の概念を」と主張されていたのには、同感した。
以前、私のサイト(「いまこそ、小国主義に立脚したアジア外交を−靖国問題への再考-」)でも、旧西ドイツのワイツゼッカー元大統領の「荒れ野の40年」(1985 zum 40. Jahrestag des Kriegsendes 1945 )のなかで、ワイツゼッカーさんがいった言葉「心からの和解 (Versöhnung)の前提となるのは、過去の事実を心にきざむ(wird sich immer erinnern)ことである。」との言葉を引用したことがある。
(daß es Versöhnung ohne Erinnerung gar nicht geben kann. 心に刻むことなくして、和解はありえない。)
9.11から出発してのアフガニスタン・イラクにわたるブッシュ政権の報復の過程に見るような、憎しみの再生産過程を遮断するためには、トフラーさんの言うような、「歴史の時効」というような概念が必要なのだろう。
しかし、それは、ワイツゼッカーさんがいったように、「過去の事実を心にきざむ」過程が必要なのだろう。
そのためには、和解のための巧みなスキームの導入が必要になる。
前にも、このサイトのどこかで紹介したが、被害者・加害者和解プログラム(VORP(victim-offender reconciliation programs))と、被害者・加害者仲裁プログラム( VOM(Victim-offender mediation programs))という名の和解・仲裁プログラムが、問題解決の手法として、近時、有力視されている。
従来の応報的司法から修復的司法への転換である。
それは、国家間にとっても、必要なスキームであろう。
私自身、水俣病問題で痛感したのだが、国家賠償法を争っての国と原告との気の遠くなる訴訟などでも、除斥期間の適用によって、原告側が著しい不利を負わされるケースが多いが、ここにも、和解のスキームの導入が必要な気がしている。
ちなみに、トフラー夫妻は、別のところ(PETER SCHWARTZ氏との対話)でも、次のような「歴史にも時効を」説を主張されている。
「私たちが、新しいアイデアを出さなければならないのは、摩擦論だ。戦争と平和に関しては、それが真実であることは事実だが、同時に、国内的にも、その摩擦論は必要だ。国内で最も弱いのは、訴訟方法や銃よりは、摩擦解消方法の欠如である。」

“The place we need really imaginative new ideas is in conflict theory. That’s true with respect to war and peace, but also it’s true domestically. The real weakness throughout the country is the lack of conflict resolution methods other than litigation and guns. ”

参考-「コンフリクト・マネージメント」とか「コンフリクト・コスト」という概念があり、その参考文献として、次のものを挙げておく。

http://www.gitaro4ka.ru/
http://www.gitaro4ka.ru/
http://www.gitaro4ka.ru/ /html/article_index/articles/351-400/article377_body.html
http://www.resolutionworks.org/Public/CostofConflict/index.cfm
http://conflict911.com/resources/Conflict/
http://www.beyondbullying.co.nz/Conflict_Paper%20HR_Summit.pdf
resolutionworks
http://www.geocities.com/lesliebarclay/article3.html

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