Sasayama’s Weblog


2009/11/26 Thursday

赤松農相が大潟村に謝罪というが、おかしくね?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 13:51:13

2009/11/26(Thu)
 
赤松広隆農相が、今日、11月26日の秋田県大潟村の視察において、「大潟村は国の政策に翻弄され、苦労されてきた。国の責任だ」と謝罪したというのですが、赤松さん、まず一番の謝罪の相手を間違ってはいませんでしょうか?

大潟村の過去の減反やぶりで、一番迷惑をこうむったのは、秋田県内の非入植者である一般農家なのです。

そして、その減反破りのそのつど、県内減反調整や県間減反調整(都道府県間調整)で、一番肩身の狭い思いをしたのも、県内一般農家なのです。

おそらく、大潟村の県内入植者もそうだったに違いありません。

なぜなら、県内にある自分の出身の村では、減反順守しているのに、自分が県内入植した大潟村では、堂々と減反破りをしていたんですから。

ですから、もし、「国の政策に翻弄」されたとして、謝るのであれば、大潟村よりも先に、秋田県内一般農家に先に謝るのが筋ってもんではないでしょうか。

なぜなら、大潟村にも、順守派(減反順守派)もいたし、彼らのような非順守派(ヤミ米派=過剰作付け派)もいたわけですから、非順守派のかたがたは、その当時、減反を守らないことにより、一定の機会利益を得ていたはずなのですから。

ですから、この論理ですと、当時のヤミ米派には、この時点でコンプライアンス違反をしていたわけですから、国の不作為は問えませんが、当時、減反を遵守していた農民には、国の不作為を問う権利があるということになってしまいますよ。

それでいいのですか?

当時の順守派は、今日の赤松発言を基にして、国賠訴訟に持ち込みますよ。

赤松広隆農相は、明らかに、謝る順序を間違えているとしかいえません。

これでは、まさに、『正直者が馬鹿を見る』の構図です。

まるで、戦争の開戦・敗戦の責任を、従軍兵に対してでなく、まず、逃亡兵に対して、お詫びで頭を下げているのと、おんなじ構図です。

今回の自主作付け派の戸別所得補償にかける思惑などについては、この土門剛さんのサイト『減反破綻の象徴的舞台となるか大潟村(減反補助金で借金チャラ作戦)』なんかを見るとよくわかってくるかもしれません。

つまり、大潟村の自主作付け派にとって、近時のコメ販売環境の変化で、これまでコンプライアンス違反でスキミングしてきたような優位な販売戦略構築が難しくなってきている中で、ここで減反遵守宣言をし、戸別所得補償スキームになだれ込むことによって、自主作付け路線の転換・撤退費用の原資として、戸別所得補償スキームを累積負債整理のツールとして利用しようとしているのではないか、ということについての疑心暗鬼が、県内一般農家の中にはあるということですね。

このかぎりにおいて、県内一般農家は、またしても、彼らの踏み台にされてしまうというわけです。

たとえて言えば、こんなところでしょうかね?

「マンションの管理組合が、マンション管理費を払っている入居者に限って、これから、管理費を大幅に値下げすると決定したとたんに、これまで、マンション管理組合に管理費を払ってこなかった不良入居者が、これからは、管理費をはらいますよ、といって、急に態度を変化させて、管理組合に入会してきた。じゃあ、これまでの滞納してきた不良入居者の滞納管理費累積分は、利息分も含めて、ここで、チャラにしてしまうの?」
っていう感じでしょうか。
「マンションの修繕積立金の不足分は、これまで、残りの入居者の負担分でまかなってきたのに。」って言うのが、これまで減反遵守してきた秋田県内一般農家の言い分となるのでしょう。

だんだん、怒りがこみ上げてきています。

おそらく、秋田県内一般農家も、大潟村の順守派のかたがたも、同じ気持ちでしょう。

追記 2009年12月9日 自ら進んで秋田県一般農民の心の中にあるトラの尾を踏んでしまっている赤松農相

昨日、赤松農相は、記者会見で、『秋田県を戸別所得補償の対象からはずす』との筋違い発言をされているようです。

赤松さんは、上記の大潟村での自らの軽率な発言で、いったんは封印されかけたパンドラの箱を自ら軽率に開け、秋田県一般農民の忘れかけていたヤミ米派との過去の県内確執をふたたび思い出させ、自ら、事態をややこしくされていることに、まだ、お気づきでないらしいのですが。

以下は、昨日の大臣発言の内容です。(ちょっと、取り留めのない雑談調なので、読みづらいのですが。とくに”あれ”という言葉がお好きのようで、この日の記者会見でも、13回も連発されていますね。
現在のペナルティについては、このサイト「農政改革三対策の着実な推進について」ご参照)

「今日は、ちょっと時間があるんでゆっくり話しますが、
例えば、この間、大潟村へ行ってきたと、
そうすると、大潟村で、あれだけ反目し合っていた人たちが、今、本当に仲良くなって、今まで、減反やってきた人、反対してきた人、それが本当に一つになって、これを機会に和解して、みんなでいい大潟村を作ろうということでなっているんですね。
ところが、県の知事や農政部あたりの、そういう地方の幹部が理解してないと、
今、何を言っているかというと、「いやいや、そんな造反してきた、あれやってきたやつは駄目だ」と、
特に自民党の県議会何か、「あんな涌井(徹)みたいなやつ許せるか」と、「あんな者は今までどおり、割り当ては30パーセントだ」なんていうことを、平気で言っているわけです。
じゃあ、30パーセントで、じゃあ、涌井さんにやれと言ったって、今までは作らない30パーセントだから、そんなものは、10パーセントだってなんだって、関係ないんだけども、今度は決められた生産数量目標を守ると言っているわけですから、守るためには、採算を合わせようと思ったら、これは、まあ、全部、今まで、六十何とかまではいかないにしても、少なくとも、これはもう、両方に言っているのですけれども、今まで、あんた、人のあれをかさ上げして、たくさんもらいすぎていたんだから、これは、ちゃんと減らすので、減りますよと、
しかし、あなたも、一ぺんに、みんなと一緒というわけにはいかないから、いろいろな経緯もあるのだから、まあ、そこそこのところで我慢しなさいよということを、僕は、現地で言ってきたのですけれども、
しかし、そういうことが守られずに、ペナルティーはなしだというのが、この大方針ですから、ペナルティーはこれからもやっていくんだみたいなことを、勝手に、地方のそういう人たちが言っていると
まず、県全体で、大潟村を、まず差を付けて、大潟村の中で、また差を付けて、お前は来ないようにやるんだみたいなことをやっていることがあるものですから
これは、8日って今日だっけ。
今日、担当の責任者を現地に行かせて、もしも、そんなふうでやるんだったら、秋田県全体を、その対象から外しますよと、
生産数量目標を守る人たちも含めて、全部、県全体が、最初から割り当て、違う方向でやっているわけですから、これは法律違反だから、やろうと、まだ決まったわけじゃない、やろうとしたとしたら、これは法律違反になるんで、そういうこともあり得ますよということを、大臣の意思だと言って、はっきり言ってこいと言っておきました。
まあ、理解をしていただければ結果としてそうならないと思いますが、まだまだ、地方へ行くと、時代が変わったと、もう今までの仕組みは、百八十度違うんだということを理解していない人は、残念ながら、まだいるということで、その辺の趣旨を、きちっと理解してもらえるようにやっていくということが、私は必要だと思ってます。
だから、これからが、むしろ、大変だなと思っていますがね。」
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/091208.html


追記 現在のペナルティの措置の概要

目標未達成の都道府県・地域・農業者への対処( ペナルティ)

( 1 ) 目標を達成したかどうかは、当該地域全体としての主食用作付面積( 全水稲作付面積から加工用米・新規需要米の作付面積を控除したもの) で判定することを基本とする( 作況による生産オーバーが発生した場合は、集荷円滑化対策等で対応)。
ただし、当該地域全体としての主食用販売数量( 総収穫量からくず米・加工用米・新規需要米・区分出荷米の販売予定数量を控除したもの) が生産数量目標の範囲内となっている場合も達成とする。

( 2 ) 2 0 年産の生産調整が目標未達となった都道府県・地域については、
2 0 年産の産地づくり対策が、予定通り交付されないことがあり得る。
2 1 年産の各種補助事業・融資について、不利な取扱いを受けることがあり得る。
2 1 年産の産地づくり対策について、不利な取扱いを受けることがあり得る。
なお、関係者は目標未達成とならないよう全力をあげることとし、未達となった都道府県・地域の具体的な取扱いについては、2 0 年産の生産調整のステージごとの推進状況・達成状況等を見ながら、適切なタイミングで決定する。

( 3 ) 認定農業者であることが要件となっている農林漁業金融公庫のスーパーL 資金については、今後( 平成1 6 年8 月の借用証書変更以降の借入れに適用)、生産調整非実施となったことを理由に認定農業者の認定が取り消された場合には、繰上償還を求めるとともに、農林水産長期金融協会からの利子助成の措置を停止する。
スーパーL 資金以外の政策融資、融資残補助をはじめとする各種政策支援措置については、災害資金など一定の分野を除き、生産調整非実施者をその対象としない方向で検討する。

参考 私のブログ記事における大潟村問題記事

秋田県の誰がペナルティを科すといったかについては、結局示せなかった、今日の赤松農相記者会見のみっともなさ
赤松農相「秋田を戸別所得補償から外す」トンデモ勘違い発言のソースは?」
赤松農相が大潟村に謝罪というが、おかしくね?」

 

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