Sasayama’s Weblog


2004/10/15 Friday

BSE検査対象外牛の月齢判定についてのアメリカ側の主張の中身

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 07:01:27

 
2004/10/15
食用牛の全頭検査緩和を自民党小委員会が条件付きで了承したことで、BSEの今後の問題は、アメリカ牛肉のリスク評価に移るが、これまでの月齢判定でのアメリカ側の主張をまとめますと、次のようになりる。
「牛の歯列による月齢判定方法」
http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=60 で述べた方法。
生後18ヶ月以下の牛は、第一門歯の乳歯一対がある状態。
生後18ヶ月以上の牛は、第一門歯の乳歯一対が欠けており、第一門歯の永久歯が覗いている状態。
生後20ヶ月以上の牛は、第一永久門歯のうちのひとつが、歯茎を破って、出ている状態だが、この基準は、オハイオ州とネブラスカ州でのみ適用。

2.骨の密度による月齢判定-
「オシフィケーション・システム(ossification system 骨化判定システム)」というもの。
http://jas.fass.org/cgi/content/abstract/79/7/1683もご参照
骨の特徴によって、その牛の月齢を判定するもので、分類は、AからEまでの五段階。
Aが月齢9−30ヶ月、
Bが月齢30−42ヶ月、
Cが月齢42−72ヶ月、
Dが72−96ヶ月、
Eが月齢96ヶ月以上 というものだ。

判定方法は、牛の仙椎、腰椎、胸椎 における 軟骨の骨化度や、肋骨の形などから判定する。
なお、オシフィケーション・システム(骨化判定システム)と、歯列による月齢判定の比較として次のものがある。
永久門歯ゼロの牛の91.5パーセントから100パーセントが、月齢23.8ヶ月以下
永久門歯二つの牛の89.1パーセントから97.5パーセントが、月齢23.8ヶ月から30.4ヶ月
永久門歯四つの牛の75パーセントから82.2パーセントが、月齢30.4ヶ月から38.0ヶ月
永久門歯六つの牛の64パーセントから、72.5パーセントが、月齢38.0ヶ月から45.3ヶ月
永久門歯八つの牛の40パーセントが月齢45.3ヶ月以上

3.肉質による月齢判定-
「Beef Grading」という方法で、肉の品質によって「Prime」「Choice」「Select」「Standard」「Commercial」「Utility」に分類するもの。
なお、http://meat.tamu.edu/beefgrading.htmlにみるように、「Beef Grading」には、 「Beef Quality Grades
Marbling Maturity
Skeletal Ossification) )と
Beef Yield Grades」とがある。
成熟度判定は、骨格による成熟度判定(Skeletal Maturity )+ 赤身の肉質による成熟度判定(Lean Maturity) = 総合的成熟度判定(Overall Maturity)であり、この総合的成熟度判定にさらにマーベル度(Marbling Score)が足されて、USDAの品質グレード(Quality Grade)が決定される。
このQuality GradingのなかのMaturity Age を判断するためにcartilage ossificationというものがあり、各部位の軟骨の硬さによって、牛の成熟度を測る。詳しくは、http://ianrpubs.unl.edu/beef/rp357.htmをご参照 

4.農家の記録簿による月齢判定-
「Herdbook 」または「Herd Record」 または 「Herd Register 」ともいわれるもので、これには、「所有者の名前、ブリーダーの名前、オス親メス親の登録番号、出生地、出生年月日、毛色、焼き判のしるし、」等が記入されている。
これについては、
the Herdbook
herdbook services  
beefguru
herbstgroup
the Cow/Calf Record Management System
Herbest Cattle等をご参照

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