2009/06/24(Wed)
エンバーゴ(報道解禁時刻)(news embargo または press embargo )というのは、もともと、海運用語のようで、スペイン語の「制止する」( embargar 英語では、embargo)から、特定の貨物について、期間、区間、品目を定め、当該貨物の受託及び運送を行わないことを言うようだ。
これが転じて、記者会見などで、たとえば、記者会見の時刻ごろに、立ち入り検査があることを報告しながら、立ち入り検査が終了するまでは、報道規制を記者たちにお願いするような場合には、「ただいま発表のこの件につきましては、何時までは、エンバーゴでお願いましす」などという使われ方をするようだ。
過去には、韓国政府が、このエンバーゴ規制を破って報道してしまった大手新聞3社に対して、3ヶ月の出入り禁止をした、などという例がある。
また、国内においても、たとえば、東京大学の附属農場において、水銀剤が使われているとの垂れ込み情報をうけて、農林水産省が農薬取締法に基づく立ち入り検査を実施することを発表した後、エンバーゴをかけた、などの例がある。
この場合、政策報道官から
「本件についてお願いがございます。いわゆる立ち入り検査については、事前通告なしで入るということを、現在旨としておりますので、ただ今の「立ち入り検査、本日に入る」という件につきましては、本日の**時まで、インターネット、ラジオ、テレビにつきまして、通信社も含めて、エンバーゴ(報道解禁時刻)をかけさせていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくご協力をお願いしたいと思います。」
などといっている。
「事前通告なしが原則なのに、記者だけには教えている」、という自己矛盾が、この発表には、あるのだが。
情報開示のダブルスタンダードか?と揶揄されても仕方ない一面があるようだ。
考えてみれば、このエンバーゴという規制ほど、記者クラブの閉鎖性と馴れ合い性と市民への情報開示との比較優位性を示したものはないように思われる。
たとえば、ネット記者が記者クラブでの入会をしようとしても、エンバーゴ遵守はされないとの疑いがあれば、記者クラブへの入会は、果たされないことになる。
もっとも、科学情報などには、結構、エンバーゴ付のものがあるようだが、これは、論文掲載のタイミングと報道掲載とのタイミングのずれを解消するためのものが多いようだ。
英語サイトだが、下記のようなエンバーゴ批判論がある。
「Time to Kill the Embargo」
お知らせ: 日本からシカゴのオプション売買ができるためのマニュアル「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」(A4版273ページ、5,900円)をこのたび書き上げ、発刊しました。 内容・目次のご確認やお求めについては、こちらをクリックしてください。 お徳用なダウンロード版-電子書籍PDFファイル(273ページ、3,980円)ご希望の場合は、こちらをクリック してください。 |
---|
Check Page Rank of any web site pages instantly: |
This free page rank checking tool is powered by Page Rank Checker service |