2009年5月6日
折からのメキシコの新型インフルエンザ問題とも絡みうる研究成果が、今年三月に発表されていた。
この研究は、神戸大チームはとインドネシアのアイルランガ大学熱帯病研究所とが、2005年から2007年にかけておこなったものである。
論文名は
「H5N1 virus may be adapting to pigs in Indonesia」
原典のアブストラクトはこちらからどうぞ
である。
内容の概要は下記のとおりである。
両国の研究チームは、2005.2006.2007年にわたってインドネシアの4州の豚計402頭の感染状況を調べたところ、、豚がH5N1に感染していることがわかった。
そこで、豚から3つのウイルス、鳥から2つのウイルスを、東ジャワから集め、これを卵とイヌの腎臓で培養した。
これによって、H5N1が哺乳類の組織の中で培養できることを実証した。
次に、培養したウイルスをマウスに接種した。
この結果、豚からの3つのウイルスは、マウスに対して、いずれも、鳥からのウイルスよりも、弱毒性を示した。
特に、そのうち、豚の二つのウイルスの弱毒化は、著しかった。
遺伝子分析においても、アミノ酸配列における変異が見られたが、どの変異が弱毒化をもたらしたものかについては、特定できなかった。
これらのことから、研究者たちは、このように、H5N1は、哺乳類に感染以降は、著しく強毒性を失う、としている。
しかし、、H5N1が哺乳類に感染以降、弱毒化することで、パンデミックとなりうる要素を、反面強めるのではないかと推測している。
すなわち、豚にH5N1が感染することによって、持続的に、パンデミックなウイルスが出現するリスクが増加するためである、としている。
したがって、今後、永続的なサーベイランス体制維持の必要性と、豚におけるH5N1の管理体制の確立が必要である、としている。
今回の研究成果について、他の研究者たちからは、今回の5つのウイルスでの結論は、尚早に過ぎ、今後、もっと多くのウイルスに基づいた研究が必要である、としている。
また、哺乳類感染の段階で弱毒化ということは、ホストがより伝達の機会を長く持つということであるとしている。
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