Sasayama’s Weblog


2011/06/20 Monday

新しいブログへ移行しました。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 08:48:51

近時、当ブログヘの海外からのコメント・スパムが著しく増加し、その対応に苦慮してきましたが、このたび、2011年6月13日より、コメント・スパム対応のできたブログに移行することにしました。
新しいブログ
「Sasayama’s Watch & Analize」
のURLは
http://www.sasayama.or.jp/blog/
です。
今後とも、ひきつづきご愛顧のほど、願いあげます。

2010/12/02 Thursday

岐路に立つ包括的自由貿易協定

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 15:49:56

2010年12月2日

null先月11月14日はドーハラウンド交渉(多角的貿易交渉)が始まった日であり、かつドーハラウンド交渉開始後9年目の節目を迎えた日でもあった。

ウルグァイ・ラウンドが交渉開始後8年目(1986年 - 1995年)で妥結に至ったのに対して、ドーハ・ラウンドは、9年目にしても、まだ、そのゴール地点が見えていない。

異例の長さである。

過日、韓国ソウルで開催されたG20やAPEC会議でも、ドーハ・ラウンド交渉が”妥結への好機”(Windows of Opportunity)を迎えたとの認識で一致し、その妥結への早期化を確認しあったものの、各論では、その具体的タイム・シリーズについては不透明なものがある。

2008年7月にドーハラウンド交渉が暗礁に乗り上げて以来、はや、2年半、この間に、皮肉にも、二国間または地域間での自由貿易協定締結は加速されてきた。

FTAについてみれば、1989年にはわずか16であったものが、1999年には66となり、そして、ドーハラウンドが難航している間の2009年8月時点では171のFTAが世界に誕生している。

このFTA急増の理由としてはいくつか挙げられる。

第一の理由は、現在の時代遅れのウルグアイ・ラウンドでは、特に、IPRs(知的所有権)にかかわる紛争に耐えられないということである。

新興経済国の台頭に伴う、この種の知的所有権紛争の増加と軋轢回避のために、TRIPS協定はあるものの、時代遅れのウルグァイラウンドでは役に立ちえず、やむを得ざる二国間FTA協定締結が促進された、との見方である。

国連報告書(ADB EconomicsWorking Paper Series “Asian FTAs: Trends, Prospects,and Challenges“2010年10月)では次のように記載されている。

「EU、日本、アメリカなど先進国で締結されるほとんどのFTAにおいては、知的所有権保護に関する条項が含まれている。(”almost all FTAs concluded by developed countries, such as the EU, Japan and the United States, include clauses related to the protection of IPRs)

もうひとつの理由は、巨大新興経済国・中国を抱えるアジアにおける自己防衛的なFTA締結の加速である。

それは防衛的であるとともに、中国・インドの経済力への裨益囲い込み確保の意味合いもある。

WTOがドーハラウンド交渉で行き詰まりを見せている一方で、FTAが、もはや、包括的貿易協定に代替しうる立場を確保しえつつある状況には、功罪の二面性がある。

一方で、FTAは、カスタマイズされた貿易自由化協定であり、参加国のきめ細かい国情にフィットできる、小回りのよさがある。

しかし、他方で、WTOの多角的貿易協定で本来果たされるべき平等性を確保しえない。

とくに、アフリカ大陸のサハラ砂漠より南の地域であるサブサハラ地域では、FTAの締結はわずか4に過ぎない。

つまり、これらの地域では、FTAでの擬似的代替をなしえない。

唯一WTOのみでしか、先進国からの価格支持された農産物の流入から、自国の自給的農業農産物を守りうる手立てがない地域といえる。

日本の菅政権がご執心のTPP協定によったとしても、参加するアメリカなど大国は、TPPに参加しながらも、他方では、重畳的にNAFTA.LAFTAなどのFTAに加盟しているのだし、これらのいわば「FTAのハブ化」がすすんでいる国では、原産地表示などについての一物二価的立場を利用して、スパゲッティボール現象をたくみに多国籍で回避しうる有利な立場をとりうる。

つまり、これらの経済協定における「範囲の経済」(economies of scope)を享受しうるのは、アメリカなどの大国のみに限定され、小国にはハンディがのこる、というわけだ。

この点について、上記掲載の国連報告では次の諸点を挙げている。

第一は、EUやアメリカは、これらの小国を覇権的経済力を持って、分割統治をしうる立場にあるということ。

包括貿易協定では、まとまっての小国の立場を主張しうるが、二国間でのFTA協定においては、大国有利の条項をしぶしぶ飲むということになりうる。

第二は、WTOの元であれば、偏見性のない紛争解決のメカニズムが働きうるが、二国間のFTAでは、ともすれば、大国の優位性がともすれば、まかり通りかねない。

では、このまま、ドーハラウンドは死んでしまうのであろうか?

これについて、ラミー事務局長は、次のような見通しを述べている。

これまで、2008年7月の妥結失敗以降のWTOドーハラウンド交渉においては、ここ数ヶ月は、小グループによる「カクテル・アプローチ」によって、非公式でのディスカッションとブレイン・ストーミングを繰り返し行い、一定の成果を挙げてきた。

ただ、これから行うべきことは、このカクテル・アプローチの継続ではなく、それをワンランク、レベルを上げた「交渉セッション」に格上げする必要があるという。

そのためには、これまでのそれらのカクテル・アプローチの成果を踏まえての、改訂版モダリティ・テキストを早く用意する必要がある、としている。

現在有効なモダリティ・テキストは、2008年12月6日の第四版モダリティ・テキストであるが、この第五版を早急に作る必要があるというわけだ。

このことについて、ラミー事務局長は、その必要性を認め、2011年の第一四半期の終わりまでに、新改訂版テキストを用意する、と言明している。

しかし、この早急な改訂版テキスト作りに慎重な対応を求める発展途上国を中心とした意見もある。

すなわち、小グループ間での会合を重ねるという水平的なプロセスが、テキスト作成と同時に進行しなければ、性急なテキスト作りのみでは、交渉を決裂させる、という意見である。

いずれにしても、ドーハ・ラウンドは、2011年中に片付けなくては、永遠に死んでしまう、という認識では、一致しているようだ。

その大きな理由として、2012年に合意がずれ込むと、アメリカの大統領選挙と重なってしまう、ということである。

そのさらに奥には、
ウルグアイラウンドの合意が早くできた裏には、当時のアメリカの経済団体が、アメリカ議会を大きくサポートしたため、という要因があったからなのだが、

それに比して、

現在のアメリカ経済界は、特に金融をはじめとするサービス産業が、目下の金融危機問題で、身動きがつかなくなってしまっていること、さらに悪いことは、アメリカの経済団体の多くは、すでにウルグァイラウンドで自由貿易による果実をすでに享受している、という事実がある。

今回のドーハラウンド合意に向けて、アメリカの経済団体が、ねじれ状態のアメリカ議会をプロモートする力はうせている。

このことは、ドーハラウンド合意への力学的な推進力を喪失させている、と見られている。

そもそも、ドーハラウンドは、1996年のシンガポール開催第1回WTO閣僚会議で提起されたシンガポール・イシュー(Singapore issue)(投資、競争政策、政府調達透明性、貿易円滑化の4分野問題解決)の命題が、2003年9月メキシコ・カンクン開催の第5回WTO閣僚会議において、四命題一括処理か否かで、一括処理を主張するEU・日本を中心とする先進国と、部分処理を主張する発展途上国との分裂を、依然内包しているという、もろさを持ったものなのだ。

ラミー事務局長は、あえて、その四つの命題のうちの貿易円滑化の処理のみを切り離して合意に持ち込もうとするのだが、そこに、そもそものドーハラウンド合意の無理があるとする説も依然有力ではある。

つまり、ここにおいては、シンガポール・イシューは、依然、ドーハラウンドにとっては「トロイの木馬」として機能し続けている、との見方だ。

まして、その後の中国・インドの新興経済勢力の台頭のもとでのシンガポール・イシューの位置づけも、変化してきているとみなければならない。

ラミー事務局長は、2011年合意を目指すためには、少なくとも、来年夏までに大筋合意を取り付け、残りの半年で各国での調整を取り付けたい考えのようである。

しかし、その筋書き通りにことが進むかは、神のみぞ知る状態のようである。

お知らせ:

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岐路に立つ包括的貿易協定

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:43:04

2010年12月2日

null先月11月14日はドーハラウンド交渉が始まった日であり、かつドーハラウンド交渉開始後9年目の節目を迎えた日でもあった。

ウルグァイ・ラウンドが交渉開始後8年目(1986年 - 1995年)で妥結に至ったのに対して、ドーハ・ラウンドは、9年目にしても、まだ、そのゴール地点が見えていない。

異例の長さである。

過日、韓国ソウルで開催されたG20やAPEC会議でも、ドーハ・ラウンド交渉が”妥結への好機”(Windows of Opportunity)を迎えたとの認識で一致し、その妥結への早期化を確認しあったものの、各論では、その具体的タイム・シリーズについては不透明なものがある。

2008年7月にドーハラウンド交渉が暗礁に乗り上げて以来、はや、2年半、この間に、皮肉にも、二国間または地域間での自由貿易協定締結は加速されてきた。

FTAについてみれば、1989年にはわずか16であったものが、1999年には66となり、そして、ドーハラウンドが難航している間の2009年8月時点では171のFTAが世界に誕生している。

このFTA急増の理由としてはいくつか挙げられる。

第一の理由は、現在の時代遅れのウルグアイ・ラウンドでは、特に、IPRs(知的所有権)にかかわる紛争に耐えられないということである。

新興経済国の台頭に伴う、この種の知的所有権紛争の増加と軋轢回避のために、TRIPS協定はあるものの、時代遅れのウルグァイラウンドでは役に立ちえず、やむを得ざる二国間FTA協定締結が促進された、との見方である。

国連報告書(ADB EconomicsWorking Paper Series “Asian FTAs: Trends, Prospects,and Challenges“2010年10月)では次のように記載されている。

「EU、日本、アメリカなど先進国で締結されるほとんどのFTAにおいては、知的所有権保護に関する条項が含まれている。(”almost all FTAs concluded by developed countries, such as the EU, Japan and the United States, include clauses related to the protection of IPRs)

もうひとつの理由は、巨大新興経済国・中国を抱えるアジアにおける自己防衛的なFTA締結の加速である。

それは防衛的であるとともに、中国・インドの経済力への裨益囲い込み確保の意味合いもある。

WTOがドーハラウンド交渉で行き詰まりを見せている一方で、FTAが、もはや、包括的貿易協定に代替しうる立場を確保しえつつある状況には、功罪の二面性がある。

一方で、FTAは、カスタマイズされた貿易自由化協定であり、参加国のきめ細かい国情にフィットできる、小回りのよさがある。

しかし、他方で、WTOの多角的貿易協定で本来果たされるべき平等性を確保しえない。

とくに、アフリカ大陸のサハラ砂漠より南の地域であるサブサハラ地域では、FTAの締結はわずか4に過ぎない。

つまり、これらの地域では、FTAでの擬似的代替をなしえない。

唯一WTOのみでしか、先進国からの価格支持された農産物の流入から、自国の自給的農業農産物を守りうる手立てがない地域といえる。

日本の菅政権がご執心のTPP協定によったとしても、参加するアメリカなど大国は、TPPに参加しながらも、他方では、重畳的にNAFTA.LAFTAなどのFTAに加盟しているのだし、これらのいわば「FTAのハブ化」がすすんでいる国では、原産地表示などについての一物二価的立場を利用して、スパゲッティボール現象をたくみに多国籍で回避しうる有利な立場をとりうる。

つまり、これらの経済協定における「範囲の経済」(economies of scope)を享受しうるのは、アメリカなどの大国のみに限定され、小国にはハンディがのこる、というわけだ。

この点について、上記掲載の国連報告では次の諸点を挙げている。

第一は、EUやアメリカは、これらの小国を覇権的経済力を持って、分割統治をしうる立場にあるということ。

包括貿易協定では、まとまっての小国の立場を主張しうるが、二国間でのFTA協定においては、大国有利の条項をしぶしぶ飲むということになりうる。

第二は、WTOの元であれば、偏見性のない紛争解決のメカニズムが働きうるが、二国間のFTAでは、ともすれば、大国の優位性がともすれば、まかり通りかねない。

では、このまま、ドーハラウンドは死んでしまうのであろうか?

これについて、ラミー事務局長は、次のような見通しを述べている。

これまで、2008年7月の妥結失敗以降のWTOドーハラウンド交渉においては、ここ数ヶ月は、小グループによる「カクテル・アプローチ」によって、非公式でのディスカッションとブレイン・ストーミングを繰り返し行い、一定の成果を挙げてきた。

ただ、これから行うべきことは、このカクテル・アプローチの継続ではなく、それをワンランク、レベルを上げた「交渉セッション」に格上げする必要があるという。

そのためには、これまでのそれらのカクテル・アプローチの成果を踏まえての、改訂版モダリティ・テキストを早く用意する必要がある、としている。

現在有効なモダリティ・テキストは、2008年12月6日の第四版モダリティ・テキストであるが、この第五版を早急に作る必要があるというわけだ。

このことについて、ラミー事務局長は、その必要性を認め、2011年の第一四半期の終わりまでに、新改訂版テキストを用意する、と言明している。

しかし、この早急な改訂版テキスト作りに慎重な対応を求める発展途上国を中心とした意見もある。

すなわち、小グループ間での会合を重ねるという水平的なプロセスが、テキスト作成と同時に進行しなければ、性急なテキスト作りのみでは、交渉を決裂させる、という意見である。

いずれにしても、ドーハ・ラウンドは、2011年中に片付けなくては、永遠に死んでしまう、という認識では、一致しているようだ。

その大きな理由として、2012年に合意がずれ込むと、アメリカの大統領選挙と重なってしまう、ということである。

そのさらに奥には、
ウルグアイラウンドの合意が早くできた裏には、当時のアメリカの経済団体が、アメリカ議会を大きくサポートしたため、という要因があったからなのだが、

それに比して、

現在のアメリカ経済界は、特に金融をはじめとするサービス産業が、目下の金融危機問題で、身動きがつかなくなってしまっていること、さらに悪いことは、アメリカの経済団体の多くは、すでにウルグァイラウンドで自由貿易による果実をすでに享受している、という事実がある。

今回のドーハラウンド合意に向けて、アメリカの経済団体が、ねじれ状態のアメリカ議会をプロモートする力はうせている。

このことは、ドーハラウンド合意への力学的な推進力を喪失させている、と見られている。

そもそも、ドーハラウンドは、1996年のシンガポール開催第1回WTO閣僚会議で提起されたシンガポール・イシュー(Singapore issue)(投資、競争政策、政府調達透明性、貿易円滑化の4分野問題解決)の命題が、2003年9月メキシコ・カンクン開催の第5回WTO閣僚会議において、四命題一括処理か否かで、一括処理を主張するEU・日本を中心とする先進国と、部分処理を主張する発展途上国との分裂を、依然内包しているという、もろさを持ったものなのだ。

ラミー事務局長は、あえて、その四つの命題のうちの貿易円滑化の処理のみを切り離して合意に持ち込もうとするのだが、そこに、そもそものドーハラウンド合意の無理があるとする説も依然有力ではある。

つまり、ここにおいては、シンガポール・イシューは、依然、ドーハラウンドにとっては「トロイの木馬」として機能し続けている、との見方だ。

まして、その後の中国・インドの新興経済勢力の台頭のもとでのシンガポール・イシューの位置づけも、変化してきているとみなければならない。

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2010/09/18 Saturday

スイス・ドイツ・オーストリアの民俗音楽・インターネット放送リンク集

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:56:36

2010年9月12日

nullいつのころからか、アルプスのヨーデル音楽に心惹かれて、ヨーロッパに行った折などに、トランクいっぱいにしたりして、現地のCDなどを集めております。

このごろでは、ヨーデルや当地の民俗音楽に関するインターネット放送も多くなり、ソースにも困らなくなりました。

スイスとオーストリアそれにドイツのバイエルン州などが、これらの民族音楽の地ですが、それぞれの地によって、微妙に音楽が異なっているのも、興味あることです。

以下に、スイス・ドイツ・オーストリアの民俗音楽のインターネット放送をリンクしておきます。

ダイレクト

スイス音楽

DRS Musigwälle

Buureradio

neo zwei

Radio Eviva

Volksmusiknet

ドイツ音楽

Bayern Plus

Radio Heimatmelodie


Radio Paloma

WDR 4

オーストリア音楽

Arabella Wiener Schmäh


U1 Melodien aus den Bergen


Radio Volksmusik

全般

Radio Volks Musik

volksmusiknet

volksmusik.radio

radiooberkrain

Radio Volksmusik

リンク集

Volksmusik Musik Online Radio


Top Volksmusik Internet Radio Stations

Volksmusik Hitparade

startblatt.net

Webradios und Radiosender

Internet Radio Deutschland

Internet Radio Germany

RADIO EVIVA

Volksmusik Radiosender

Radio VHR - Webradio - Online Radio - Internet Radio

参考

European Radio List

European radio stations streaming live on the internet

検索サイト

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2010/09/10 Friday

海外のクラシック・インターネット放送リンク集

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 19:41:41

2010年9月10日

nullいつの間にか増えている海外のクラシック・インターネット放送でした。

かつてはオーディオ・マニアの私も、このごろでは、インターネットを開きサーフィンしながら、これらのインターネット放送のストリーミングを聴いて満足している始末です。

時代は変わりましたね。

そんな私と同じようにすっかり不精になってしまったかつてのクラシック・オーディオ・ファンのために、以下のように、海外のクラシック・インターネット放送リンク集を用意いたしました。

ダイレクト・リンク

104.9FM XLNC

Accu Classical

All Classical

BBC Radio 3

Beethoven.com


Beethoven.com

Catalunya


Classic FM 102.7

Classic FM

Classic Webcast Best

Classical Music America

Classical96.3FM

Concertzender

Contemporary Classical

Era 3rd pr.Greece

KING FM

Klara

Klasszik Radio

LRT Klasika

Live365 Contemporary Classical

Live365.com


Minnesota Public Radio

Muzcentrum

PenguinRadio

Q2

RADIO CLASSICA BRESCIANA

RNW Classical


Radio Beethoven

Radio France France-Musiques

Radio Mozart

Radio Swiss Classic


Sky Fm

SwissRadio

WBACH Radio

WCPE -The Classical Station-

WCRB

WQXR

WRCJ -FM

クラシック・インターネット放送リンク集

1.FM

AOL Music

Arkiv Music

BBC Radio Classical

Broadband Internet Radio

Classical Archives


Classical Music Online

Classical Music Radio Stations The Best Online

Classical NPR

Classical Radio

Classic Radio

Classical Radio Stations

Classical Radio Stations


Classical Webcast.com(europe)

Classical Webcast.com( Rest of the world)

Classical Webcast.com(USA)

Classical.dj


Classical.net


European Internet radio station guide Austria


European Internet radio station guide Switzerland

European radio stations streaming live on the internet


German Internet Radio and Online News Radio

Iheard.com

Internet radio: all the music without the awful adverts


Internet Radio Links

Klassik Musik Online Radio

Live Internet Radio

Live365 Classical Stations


NPR Music

Online Radio Stations - Vienna

Pandora

Radio Locator

Radio Top List

RadioTower

Radionomy

Real Radio

SHOUTcast Radio

Stream Finder.

vh1

その他検索サイト

番外 Accu Classicalでのテーマ別チャンネル

20th Century Masterworks

20th Century Masterworks (by composer)

AccuClassical

AccuClassical (by composer)

Avant-Garde

Avant-Garde (by composer)

Bach

Baroque Masterpieces

Baroque Masterpieces (by composer)
.
Beethoven

Brahms

Cello Soloists

Cello Soloists (by composer)
.
Chamber Music

Classical Crossover

Classical Crossover (by composer)

Classical Masterpieces

Classical Masterpieces (by composer)

Classical Melange

Classical Melange (by composer)

Crossover Instrumental

Crossover Instrumental (by composer)

Crossover Vocalists

Crossover Vocalists (by composer)

Dvorak

European Orchestras

European Orchestras (by composer)

Flute Soloists

Flute Soloists (by composer)

Instrumental Soloists

Instrumental Soloists (by composer)
.
Mahler

Mozart’s Masterpieces

North American Orchestras

North American Orchestras (by composer)

Oboe Soloists

Oboe Soloists (by composer)
.
Opera Selections

Opera Selections (by composer)

Piano Soloists

Piano Soloists (by composer)
.
Popular Instrumentalists

Popular Instrumentalists (by composer)
.
Romantic Period

Romantic Period (by composer)

Symphonic Selections

Symphonic Selections (by composer)

Trumpet Soloists

Trumpet Soloists (by composer)

Violin Soloists

Violin Soloists (by composer)

Vivaldi

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2010/08/29 Sunday

HD交換後のOutlook Expressメール内容の復旧方法

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:40:38

2010/08/29

 
ハードディスクを交換した後、それまでWindows 標準でついてきていたOutlook Expressメールソフトで受信したメールを見られるようにしたいと思われたことはありませんか?

受信したメールを見られるようにするには、以下の手順によります。

仝魎垢靴織蓮璽鼻Ε妊スクをアダプターを使って、現用のコンピュータにUSB接続する

null
交換のためはずしたハード・ディスクを現用のコンピュータにUSB接続するには、上記の写真のようなアダプターを使います。

二-三千円程度で「KAMA CONNECT」などの商品が入手可能のはずです。

このアダプターを使えば、クラッシュしたハードディスクに新たにOSを上書きしなくても、そのまま、新しいハードディスクに変えたほうが、手間隙かからなくすみます。

もっとも、それらの交換後のハードディスクの残骸が、部屋中に散らばるというデメリットはありますが(笑)

なお、ハードディスクがSATA形式の場合には、アダプター(1,500円程度)が必要になる場合もありえます。

これらの変換器を通して現用のPCにUSB接続しますと、マイコンピュータに、交換前のハードディスクがEドライブなどの形で認識されるはずです。

この認識されたハードディスクから、以下の手順に基づき、交換前のハードディスクからOutlook Expressメールソフトで受信したメールを読み取ることができます。

あるいは、交換前のハードディスクから、以下の場所にあるメールファイル「Outlook Express」をそのまま、コピーし、現用のコンピュータにファイル『再現メール』(例)を作り、貼り付けておいてもかまいません。

隠しファイルとなっているファイルを読めるようにする。

「コントロールパネル」をクリックし、そのなかの「フォルダオプション」をクリックする

「表示」をクリックする。

「詳細設定」のなかの「ファイルとフォルダの表示」の下にある「〇すべてのファイルとフォルダを表示する』の丸印にチェックを入れる。

一番下の「適用(A)」を左クリックする。

Outlook Express で受信したメールのファイルの場所を探す

C ドライブの

「Documents and Settings」
→「ユーザー名」
→「Local Settings」
→「Application Data」
→「Identities」
→「よく分からない英数字」
→「Microsoft」
→「Outlook Express」

ここに受信したメールが、暗号ファイルである.dbx(ディービーエックス)ファイルとしてあります。

,如Outlook Express」をそのまま、コピーし、現用のコンピュータにファイル『再現メール』(例)を作り、貼り付けた場合には、この『再現メール』に受信したメールが、暗号ファイルである.dbx(ディービーエックス)ファイルとしてあります。

.dbxファイルを開くソフトをダウンロードする

.dbxとは、Microsoft社のメールソフト(メーラー)である「Outlook」「Outlook Express」によって用いられるデータ保存ファイルに付く拡張子のことです。

.dbxファイルには、「受信トレイ」のように仮想的に作成されたフォルダのデータが収められています。

中身が符号化されているため、通常は読み取ることができません。

この暗号を読み取るには、DbxRescue(ver.1.05)というメールデータ救出ソフトが必要です。

DbxRescueソフトは、Outlook Express の壊れたデータファイル から、できるだけメールデータを救出することを目的としたツールです。

DBXファイル (OE5/6) 及び MBXファイル (OE4) に対応しています。

DbxRescueソフトは、こちら
http://www.vector.co.jp/soft/dl/win95/net/se271878.html
からダウンロードします。

ゥ瀬Ε鵐蹇璽匹靴DbxRescueの使い方

まず、解凍したファイルのアイコン「DbxResq」をクリックします。

「DbxResq」というポップアップメニューが登場します。

画面のそれぞれの項目の説明と使い方は次のとおりです。

[ 入力ファイル ] : 対象となるDBXファイルを指定する。直接入力可。
(「ファイルを開く」ダイアログを使って指定する。
* エクスプローラなどからファイルをドラグ&ドロップしても可。)

[ 出力フォルダ ] : 救出したEMLファイルの出力先フォルダを指定する。(新らしくそのためのフォルダを作っておくといい)
(「フォルダの参照」ダイアログを使って指定する。
* 入力ファイルのファイル名に従って、自動的にフォルダ候補が表示される。
* 空欄の場合は、[入力ファイル]と同じ階層に新フォルダを自動的に作成される。)

[ ゴミフォルダ ] : ゴミデータと思われるファイルを出力するフォルダ名。

[ 解析モード ] : ファイル解析のレベル。

[ 簡易モード ] : 速度=普通。4バイトずつ解析。軽度の破損ならこれでOK。

[ 詳細モード ] : 速度=めっさ遅い。1バイトずつ解析するので覚悟が必要。

[ バッファ ] : メモリバッファサイズ。大きくすると処理速度が向上するかも。
(* 上げ過ぎるとスワップが発生しやすくなり、逆効果。ほどほどに。

[ 状況 ] : 処理状況の表示。

[ 開始 ] : 処理開始。せめて[入力ファイル]は指定してから。

[ 中止 ] : 処理中止。中断ではないので再開は不可。

[ 終了 ] : プログラムの終了。実行中の処理がある場合は強制的に中止される。

Χ饌療な進め方

まず、デスクトップに『再現メール』などとしたファイルを作ってください。

そこに、
「Documents and Settings」
→「ユーザー名」
→「Local Settings」
→「Application Data」
→「Identities」
→「よく分からない英数字」
→「Microsoft」
→「Outlook Express」
の最後の「Outlook Express」のファイルの中ですでに可視化している.dbxファイルをコピーし、この『再現メール』ファイルに貼り付けます。

次に、「DbxResq」のポップアップメニューにある「入力ファイル(I)」の「参照(B)」をクリックし、デスクトップの『再現メール』ファイルの中の再現したい.dbxファイルをクリックします。

次に、『出力フォルダ(O)』の参照をクリックし、『再現メール』ファイルを出します。

次に、『解析モード(M)』のうち、『簡易モード』の丸印にクリックを入れます。

次に『開始(S)』をクリックしますと、再現が始まります。

解析が終わりますと、『状況』の横に「***個のメールファイルを出力しました』とのメッセージが出ます。

『終了(C)』をクリックし、解析を終わります。

Ы侘聾紊離侫.ぅ襪慮方

デスクトップの『再現メール』の中を見ますと、数字のたくさんついたファイルがいっぱい出ているはずです。

この一つ一つが、再現されたメールのファイルです。

あんまりいっぱい出てくるので、あらかじめ『重要メール』などとした出力用ファイルをそれぞれ作っておいたほうがいいかもしれません。(これらを後で、OutlookExpressソフトで再現する場合にも、この方が都合がいいようです。)

ファイルについている数字は「発見位置(16進数)」の数字です。

これらは、EMLファイル (*.eml) の形式です。

EMLファイルは Outlook Express にドラグ&ドロップすれば再取り込みが可能となります。

そのうちのひとつをクリックしますと、ひとつのメール・ソフトがひらき、ひとつのメールが再現されるはずです。

そのほかに『trash』(ごみのファイル)ファイルもあります。

これら、「ゴミの分別」についてですが、データ中に “To:” または “From:” が含まれない場合は、ゴミフォルダへ移動します。

日本語以外の環境で使用する場合、たとえば、英語で使用する場合は、”Japanese.lng” を “Japanese.ln_” に変更します。

それ以外の言語で使用する場合は、”English.ln_” を “< 言語名>.lng” にコピーしてから、テキストエディタで編集してください。

なお、ツリー構造は復旧できませんし、すべてのデータが復旧できるわけではないことも、ご承知ください。

┐泙箸瓩萄童愁瓠璽襪鮓る方法

以上の手順で、再現されたメールのひとつひとつを個別にクリックすれば、メール・ソフトが立ち上がり、見ることができますが、再現メールの数が多い場合は、大変です。

そこで、以下の方法で、再現された多くのメールを一括して見ることができます。

EdMaxというメーラー(フリー版)をダウンロードしてください。

EdMaxにてアカウントを作成

アカウント内に適当なフォルダを作成(EdMaxを開き、上の「ファイル」→「新規フォルダ」→左のメニューに出たフォルダに名前を入れる)

そのフォルダの上に、emlファイルをまとめてコピペしドラッグしてインポート
(マウス左クリックで「.eml」フォルダをまとめてコピーしてきたものを、左側のメニューの中の新しくできたフォルダの上までドラッグしてきて、インポートしたいフォルダの上で左クリックをはずす。→「インポート」というポップアップが出てくる→出てきたポップアップメニューの中の「○ eml(*eml)」の丸にチェックを入れる。→右の「OK」をクリック→フォルダの中にメールがインポートされていく。)

作ったフォルダの場所は、「マイコンピュータ」→「ローカルディスク(C)」→「ProgramFiles」→「EdMax」→「Account」→「Account」→「受信」→「新規作成ファイル」)

インポートしたメールを書き出す前に

設定 > メーラー設定 > 表示 > ヘッダカスタム表示

にて通常表示するヘッダをSubject(件名)とDate(送信日時)にしておく。

フォルダ内のメールを「すべて選択」

ファイル > エクスポート

形式は「テキスト(通常ヘッダ付き)」を選択

ファイル名を記入し保存

HTMLメールはソースコード(HTMLタグの付いたテキスト)がそのまま保存

おわりに

以上がDbxRescueというソフトを使った、Outlook Expressメールの再現方法です。

なお、このメール再現は、以前にメールのファイルの容量圧縮のために「フォルダの最適化」 を行った後の場合では、再現できません。

その他、最新版の配布と、掲示板でのサポートは以下のURLにて行っています。
http://www.geocities.jp/zzuketta/

現在、Outlook Expressというメール・ソフトは、Windowsにはバンドルされておらず、代わりに、 [Microsoft Office Outlook] に移行しています。

Outlookの場合ですと、たとえデータが壊れても付属の scanpst.exe すなわち「受信トレイ修復ツール」で、簡単に強力に修復できます。

このように再現で苦労したあなたですが、今後は、メール内容の再現に厄介なOutlook Expressは使わないにこしたことはないのですが、そのほかのメールソフト( [Mozilla Thunderbird]、 [EdMaxフリー版]、 [電信八号]、 [Sylpheed]、 [Pochy]、 [Becky!]、 [EdMax]、 [AL-Mail]、 [Eudora]、 [Shuriken]、 [秀丸メール(旧・鶴亀メール)])などを試してみるのも一方法かと思います。

私は、この中の [Becky!]を使っており、その後、快適です。

 

お知らせ:

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2010/08/17 Tuesday

クロス・コンプライアンスなき農家への直接支払いはやめよ。

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 21:32:52

2010年8月17日

 

null日本の民主党政権が目指している農業者戸別所得補償というスキームは、その当事者に言わせると、EUの直接支払いを雛形にしたというのだが、その雛形となったというEUの直接支払い自体、すでに、大きな変貌を遂げている。

現在の日本の農業者戸別所得補償スキームを見る限り、その雛形は、現在の2003年のFischer reform(New Cap)ではなく、その前の改革以前の1992年のMacSharry reforms(Old Cap)であると見られる。

2003年のFischer reform(New Cap)において、EUが改革を目指したポイントは、それまでのマーケットを通して(Market Measures)支払う共同市場組織(CMOs)と呼ばれるスキームや、家畜の個体別支払いや地域限定支払い(Coupled Payment)から離脱した、生産とは連動しない、デ・カップリングした支援であり、シングル・ペイメント・シェーマ(single payment scheme=SPS)といわれるものであった。

シングル・ペイメントの目的は、農家に、生産調整を許容しながら、何を生産するかを農民の意思に任せつつ、自らの能力やスキルに応じた安定した収入を得させるためのものである。

シングル・ペイメントを農民が得るためには、一定の資格を必要とし、この資格は、これまでの生産実績や、計画初年度の実績によって決められる。

このシングル・ペイメントに加えて、農家は、蛋白作物、コメ、ナッツ、馬鈴薯でんぷん、牛乳、乳製品、種子、綿花、オリーブ、牛肉、子牛肉などについては、2012年終了を前提として、特別支援措置がある。

さらに、一定のシーリングの元に、シングル・エリア・ペイメント(Single Area Payment Scheme=SAPS)と呼ばれるものがある。

なによりも、2003年のFischer reform(New Cap)において特記すべきは、クロス・コンプライアンス(Cross-compliance)という概念が設けられたことにある。(こちらもご参照)

すなわち、農家が直接支払いを受けるためには、公衆に寄与し得、動植物の健全な成長に寄与し得、環境と動物福祉に寄与し得、農家自ら所有する農地をよい農業条件と環境条件に保つことに寄与し得るための、一定の条件に適合しなければならない、ということである。

その基準に達しない地域なり農家に対しては、支払いの総額は減少しうるということになる。

また、これは牧草地についても適用され、農業用地のトータルの一定割合に牧草地が保たれる必要がある、という制約も加わる。

しかし、この現在の2003年Fischer reform(New Cap)も、すでに次のような厳しい批判にさらされている。

すなわち、クロス・コンプライアンスによって正当化された一般支払いよりも、必要とされる公共財を生産する農家へのターゲット支払いを進めるべきである、とのStefan Tangermann氏らによる批判である。

氏は、その意見で、現在のニューCAPによる直接支払いは、EUの財政的理由で、2013年以降は立ち行かなくなるとしている。

その上で、氏は、2013年以降のCAPのスキームを模索する上で、現在のCAP予算を農村開発のための個々の施策に振り向けるべきである、と、主張している。

EU圏の財政悪化によって、農家への直接支払いに対する社会的許容を鈍らせているのは、農業部門以外の部門の経済的疲弊化である。

農業部門のみ、どうして優遇されるのか?との不公平感が農業外部門において充満しつつある。
参考「How can direct payments be justified after 2013?

Konrad Hagedorn氏も、農業の多面的機能インセンティブに直接支払い政策を選んだ場合、取引費用では、直接支払い型インセンティブは、インセンティブではベストな選択とはいえず、面的な制度設定変更のほうが効果はある、としている。
参考「Multifunctional agriculture : an institutional interpretation 」(Hagedorn Konrad )(markets:understanding the critical linkage)(October 28-29, 2004)

このようなEUにおける直接支払いの議論経過を見てみると、日本でようやく始まるクロス・コンプライアンスなき、原初的形態での直接支払い=農業者戸別所得補償スキームには、EUとは二周も三周も遅れたスキームの稚拙さが見られる。

日本においても、直接支払い政策に移行すればするほど、ミクロの面での不公平間が強まってくる。

農業に対する直接支払いが社会的に是認されるのは、その支払いが環境などの外部経済に資するというクロス・コンプライアンスの条件に適合してのことであるが、日本でこれから試行しようとしている在来型のゼネラル・ペイメントでは、そのトレードオフとなる社会効果が期待できない。

農業保護の甘い論理構成として、緑資源に資するから、とか、農業は自然と一体だから、といった論理は、クロス・コンプライアンスの点からは、もはや通用しない。

クロス・コンプライアンスの観点からなら、「では、その論理なら、環境に直接投資したほうが」、ということになってしまうからだ。

また、カロリー・ベースでの食料自給率の向上は、消費者・国民全体に資する、と主張する向きもある。

では、カロリー自給率の向上が、農業に対する直接支払いのクロス・コンプライアンスとして位置づけられうるか、といえば、納税者でもある農産物消費者にとっては、きわめてメリットの少ない、対価といえる。

つまり、カロリーベースで低い自給率をいち早く改善できるのは、高い飼料自給率だからだ。

カロリーベースで低い自給率をいち早く改善できるキーマンは、納税者でもある農産物消費者に協力を求めるよりも、まず低い飼料自給率の改善からはじめるべき農業者自身にあるからだ。

プロゴルファーの石川遼君を動員してのカロリーベースの食料自給率向上キャンペーンは、、茶の間の納税者でもある消費者に向けられるべきなのではなく、まず、カロリーベース自給率を大きく左右している飼料自給率向上の鍵を握っている畜産当事者に向けられるべきものだ。

農家に対する直接支払いの政策目的は、決して、農家の生活安定とか農家の消費性向上昇などにあるのではなく、あくまで、クロス・コンプライアンスにもとづいた外部経済の向上にあり、そのことによる行政効果と政府支出の軽減が、トレードオフの対極にあるということだ。

今後も、農家に対する直接支払いが在来型のゼネラル・ペイメントにとどまる限り、それは、愚民政策であり、ポピュリズム政策であり、ばら撒き政策との揶揄・そしりを免れない、ということだ。

そして、これらのスキームに永続性がないことを一番知っており、それについて一番不安を抱いているのは、ほかならぬ農民自身である。ということだ。

 

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2010/08/16 Monday

日米金利格差が縮小してきている以上、効果的な円高阻止対策はとりえない

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:31:40

 
2010年8月16日

先日のFOMC発表後の急速な円高について、その原因が、アメリカの景気後退予測にある、などと言われているが、ドル売りの説明にはなっても、円買いの説明とはなっておらず、その指摘は本質を突いていない。

日本では、マスコミでも、ドル円相場だけをテレビで発表するせいか、円高になれば「円高ドル安」との言葉を使うが、確かにドルは円に対しては弱いが、では、他の通貨に比してどうかといえば、他の通貨に対しては、強いのである。

つまり、円に対してだけ、ドルは安く、その他の通貨に対しては、決して安くはないのである。

今、すべての通貨に対して、強いのは円であり、弱いのはユーロなのだ。

今回の円高の要素としては、次のようなものがありうる。

 ̄濆發範動している日米国債の金利格差が、今回のFOMC決定後縮小しているという要素 
▲螢好回避通貨(Risk Averse Currency)として円がスイスフランとともに投機筋から選好されているという要素 
6叛嗟汁曚料按鵑砲覆觧唆罰Δ料枋螳拌悒譟璽箸鉾羈咾靴徳蠡佚に円高となっているという要素
ぅ罅璽躔でのソブリン・リスク増大の余波と、ソブリンCDSスプレッド(ソブリン・クレジット・デフォルト・スワップ-Sovereign Credit default swap)拡大によるユーロ安・円高という、ドル圏事情とはことなるユーロ圏事情での円高という要素(参考-Markit)
ダこΤ胴颪自国通貨安について、為替介入せず、慇懃な無視をする方針に変わってきているという要素

今回のFOMCの発表後、ドルが売られ、円が買われたのは、FOMC声明でMBS満期到来分を米国債に振り向けるとの決定で米国債の金利が低下し、円高につながる日米国債金利差が縮小したことが大きい。、

ちなみに、日米2年もの国債の利回り格差は、FOMC声明前には、日本国債0.16 米国債0.65 であり、 日米利回り格差0.49であったものが、 FOMC声明後には、 日本国債0.14 米国債 0.50 となり、日米利回り格差0.36となり、これによって、日米の利回り格差は0.13縮小した。

参考
米国債2年もの利回り推移チャート
「日本国債2年もの利回り推移チャート

「米国債10年もの利回り推移チャート」

「日本国債10年もの利回り推移チャート」

また、ロンドン銀行間貸出金利であるRIBOR金利のドル建てと円建ての金利格差についてみても、8月2日と8月11日比較で、翌日物0.00593、3ヶ月もの0.06031、6ヶ月もの0.07619それぞれ縮小している。
参考
LIBOR 日本円金利推移サイト
LIBOR 米国ドル金利推移サイト」

ここで円安時代を振り返ってみよう。

円も金利も安いときに、円ベースで借り入れて、これを円売りドル買いで、ドルに換えて、運用資金をドルロングポジション、円ショートポジションにして、円を売り持ちにしておく。

その後の円相場にもよるが、調達時の低金利と、円をドルに買えるときの為替差益と、円が安くなることで、ドルロングポジション、円ショートポジション自体も、利益を生み出すという、一挙三得が得られてきた。

その後、日本の政策金利は、これ以上下げられないという非負制約の元に事実上金利政策の無効化を迫られたが、リーマンショック以降、世界各国の金利の低下傾向が始まり、世界の金利と日本の金利との格差が縮まってきた。

こうなると、それまでの円キャリ時代の円ベースの借り入れを返そうとする動きが強くなる。

円ベースの借り入れ返済金を確保するために、ドル売り円買いが急激に増える結果、円があがってきた。

円が上がることによって、今度は、ドルロングポジション、円ショートポジションに損が出始めるので、急速にポジション解消にはいるうごきがでてきた。

ポジション解消によって、更なる円高に見舞われ、円キャリートレードの巻き戻しによる動きがいっそう強くなってきた。

これが、いわゆる円キャリのアンワインド現象である。

また、世界の高レバレッジ規制が、これに輪をかけてくる。

では、なぜ、日米の金利格差は縮小してきたのだろうか?

その質問は、逆に、「では、なぜ、これまで、日米の金利格差は広く温存され続けてきたのだろう?」という疑問にそのままつながる。

ここに、5年前に私が書いたブログ記事「日米金利差放置を求めるグレン・ハバードさんの意図は、ドル暴落阻止メリットにあり。」がある。

この時期は、まさに円キャリ全盛期時代の円安時代である。

しかし、このころには、すでにアメリカの為替政策に変質が見られ始めている。

本来、アメリカにとってドル安は経常収支の赤字につながり、レーガン時代の「双子の赤字」のように、巨額な財政赤字を抱えていれば、さらなるドルの暴落を招くものであるから、ドル安は阻止すべきものであったはずである。

しかし、スノー財務長官の時代にドル安容認発言がされてから、そのドル安阻止一点張りの方向は、変化してきた。

ドル安であっても為替介入せず、慇懃な無視(ビナイン・ネグレクトThe Benign Neglect of The Dollar )をする、という方向に変わってきた。

その方向転換の大きな要因になったのは、中国という巨大な市場の出現であったものと思われる。

中国市場という巨大な輸出入のバッファーがあることで、双子の赤字に対する金利、ドルの敏感な対応を不要にしてきた。

双子の赤字問題と、ドル高ドル安の問題とが、セパレートされてきたともいえる。

これまでは、自国通貨安となれば、輸入される価格が高くなって、輸入が減少してき、結果、貿易収支赤字は改善に向かったたが、今は、自国通貨安となっても、輸入インフレは起きないのだ。

一方、いくら巨大な財政赤字があっても、いくら巨大な貿易赤字があっても、そのこと自体で、自国通貨の高安とは連動とならない。

このように、アメリカの双子の赤字の存在自身が、もはや、ドル・円を動かさない要因になってきていた。

また、日米の金利格差が存続している以上、ドルの暴落はありえない、という安心感もそこにあったのだろう。

このように、ドル安の大きな要因は、アメリカが、もはや、双子の赤字解消のために、わざわざ、ドル高を志向する必要がなくなり、ドル安でもって、世界の経済の中での弱いふり競争をすることに大きなメリットを見出してきたからである。

だから、一人日本だけが円高阻止の国際的な協調介入を呼びかけても、G7国はどの国ひとつとして動かないのだ。

これまで見てきたように、まさに、今回の円高の要因は、日米金利格差の縮小によるところが大きい。

日本より政策金利が高い国であれば、自らの裁量で自国の政策金利を下げることで、それより低位にある他国との政策金利の金利格差を縮小させ、自らの国の通貨安に導くことができるのだが、すでに、これ以上金利を下げることができない非負制約のもとにある日本の場合には、マイナス金利政策でも採らない限り、それができない。

つまり、自らの裁量ではもはや自らの通貨水準をコントロールし得ない日本の円という通貨に対して、他の国は、リスク回避の逃避港としての限りない魅力を、そこにもとめているはずなのだ。

その意味で、他国にとっての円という日本の通貨は、
金利水準の非負制約に『追い込まれた通貨』、
自らの裁量を著しく制約された『去勢された通貨』、
としての都合の良さを備えた通貨としてみなされているのである。

キャリー・トレーダーが好む危機回避通貨(Risk Averse Currency)としての条件は
.▲瓮螢との利率の乖離が下方に著しく少ない国(スイス0.日本マイナス0.15)の通貨
⊂ι柄蠑譴箸力動性が少い国(オーストラリアとカナダとニュージーランドは失格)の通貨
であるといえる。

では、ほかに、日米金利格差を広げられる余地は、日本にあるのだろうか?

残念ながら、日本の政策金利が非負制約の下にあり、さらに、デフレが実質金利(「名目金利−インフレ率」であり、デフレの場合は、デフレ率の実数を名目金利に加えた数字)を押し上げている以上、皆無である。

もしあるとすれば、次の二つの選択肢しかないように見える。

ひとつは、マイナス金利を日本が志向すること(ご参考「デフレ・スパイラルから逃れられうるマイナス金利のスキームを日本でも検討すべきとき」)であり、もうひとつは、為替介入の変形として、日銀による米国債購入を志向すること(参考「「日銀による米国債直接購入」というバイパス的為替介入スキーム」)である。

しかし、現在の日本の弱体政権では、これら、いずれも、法律改正を伴う荒業には耐えられ得まい。

 

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2010/06/19 Saturday

菅総理が主張する消費税増税が、プライマリーバランスの改善にすら資さない、これだけの理由

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:18:36

2010年6月19日
 

null菅総理は、ドーマーの公債命題ってのを知っているのだろうか? 

国債の新規発行高=(政府支出―税金)」+(名目金利×国債発行残高)」

つまり健全に国債発行のためには、
.廛薀ぅ泪蝓璽丱薀鵐(政府支出< 税収) 
と同時に 
◆嵬礁棕韮庁仞長率>名目金利」
が必要ということ。

時間軸政策が有効なのは、「現在の短期金利の低金利状態が将来も続かせる」と政策当局が国民にコミットメントすることによって、「長期金利も長期に低利水準に推移できる」、との国民との信頼の前提があればの話である。

時間軸効果が期待できれば、インフレの拡大・物価上昇と景気の拡大をもたらしうる。

しかし、自然利子率(完全雇用前提で投資と貯蓄均衡前提での利子率)が低下するとの予測のもとでは時間軸効果は阻害される。

自然利子率(完全雇用前提で投資と貯蓄均衡前提での利子率)が低下するとの予測が抱かれてしまうのは、長期的には潜在成長率の低下であり、短期的には、各種の経済ショックの複合による期待成長率の損傷である。

「自然利子率(完全雇用前提で投資と貯蓄均衡前提での利子率)>貨幣利子率」
の場合は、
「投資超過によるインフレが発生」
だが、

「自然利子率< 貨幣利子率」
の場合は、
「投資不足によるデフレの発生」
となる。

貨幣利子率を引き下げないと、更なるデフレの発生となり、インフレの発生とはならないのだが、貨幣利子率は、ゼロ金利の元では、これ以上下げられないという非負制約の下にある。

貨幣利子率(名目利子率)は下げられないが、実質利子率(名目金利ーインフレ率)は下げられる余地はある。

現在は、名目金利が非負制約の下にあるので、上記公式での部分がデフレによって、プラス要因となって、実質金利を押し上げている状況である。
参考「REAL INTEREST RATE FORECASTS」)

つまり、デフレの罠脱却のためには、自然利子率上昇を左右する技術革新や期待感、実質利子率の低下を左右するマイナス金利政策とインフレ率上昇政策の両方が必要ということになる。

今回の菅政権提示の消費税増税が、これら
ー然利子率の上昇
▲ぅ鵐侫賣┥緇此
のいずれにも寄与しないばかりが、いずれのブレーキ要因となる。

つまり消費税増税は、プライマリーバランス改善の特効薬のつもりが、他の税収を左右する潜在成長率を損ない、結果プライマリーバランスすら改善できなくなる。

また、デフレの罠を放置したままでの消費税増税は、サプライサイドからの消費税の価格転嫁(前方転嫁)を困難にいっそうさせ、結果、「投資減少→産出減少→消費・投資減少」の負のスパイラルに産業界を陥れる。

まさに、デフレの罠をそのままにして、消費税をUPさせても、「国民の財布→国庫の財布」へのシフトが起きるだけなのだ。

もっとも、これについては、非ケインズ効果を標榜するサイドからは、反論もあるであろう。

つまり、家計や企業の行動が、短期的な見通しだけでなく、長期的な見通しをもふまえての経済行動をとるとすれば、将来の年金不安や国家のデフォルト懸念を元に、家計や企業がてforward looking な経済行動をとるとすれば、当面の増税は、長期的な不安を解消し、あながち、消費税の増税はむしろ当面の消費を増大させるのではないか、といった指摘である。

非ケインズ効果が発現しうる条件として、次のものがある。

〆眄改革が今後、継続的に続けられていくということについての、コミットメントが、政策当局と国民との間に、どの程度、硬くなされているのか。
金融システムの安定性がどの程度あり、それによって、資産価格の下落からのがれうる可能性がどの程度強いのか。

連立政権という不安定な政情の元においては、昨年の総選挙において民主党が確約したマニフェストが次々と保護にされていく現状では、非ケインズ効果は、なかなか発現しにくいのではなかろうか。

たとえ、消費税増税を福祉目的税化し、国民の将来の不安を取り除くためのものとしたところで、それによる非ケインズ効果は、発現し得ないことは明白である。

参考
Domar, E.D. 1944. “The ‘Burden of the Debt’ and the National Income.” American Economic
Review 34(4): 798–827.

ギリシャにおける財政危機に関するノート:日本への教訓

Kalecki on the causes of unemployment and policies to achieve full employment

Martin Wolf hits several nails on the head «Freethinking Economist

To Establish Sustainability of Government Deficits:
Methodology and Application

「Crowding in」(Paul Krugman)

Interest Rates and Fiscal Sustainability

「「デフレの罠」脱却のための金融財政政策のシナリオ」(岩本康志)

財政再建と望ましいポリシーミックスのあり方」

量的緩和政策と時間軸効果

財政赤字

政府支出の増加によって政府債務のGDP比は減少するか

デフレからの脱却と財政再建

自然利子率について:理論整理と計測

財政政策の非ケインズ効果をめぐる論点整理

スウェーデン国立銀行「デフレ:問題の概観」

デフレ・インフレの一般理論の紹介とコメント

「デフレ・インフレの一般理論」(寺下 真弘)

日本のウイニングショット

財政運営の安定性

「政府債務の持続可能性の考え方

公債、租税、および経済成長

財政赤字問題の再検討

 

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2010/04/21 Wednesday

今回宮崎県で発見の口蹄疫ウイルスの感染ルートは?

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 12:22:38

2010/04/21(Wed)
 

口蹄疫ウイルスには7つのセロ・タイプと60以上のサブ・タイプがあります。

7つのセロタイプは、
A, O, C, ぅ▲献1,ァ辞南アフリカ地域 (SAT) 1, 2 、3
です。

A型からO型へのシフトがあった中国・韓国の口蹄疫ウイルス

近時流行の韓国の口蹄疫は、最初の京畿道の抱川(포천시)(乳牛)や漣川地域では「A」型(A형)でしたが、江華島(강화도)(牛・豚)、(仁川・江華郡・西源面)では「O」型(O형)でした。

なお、現在の韓国での口蹄疫事情ですが、4月8日から10日にかけて、江華島で発生の後、20日には、京畿道・金浦市(김포시)月串面に達し、さらに忠清南道・保寧市(보령시)懃婆漫忠清南道(충청남도)・青陽郡(청양군)まで南下、拡大している模様です。新たに忠州(충주특별시)忠清南道・扶余郡(부여군)でも感染が確認されました。
忠州で発生した口蹄疫ウィルスの血清型は、江華、金浦とおなじO型とされています。
参考「韓国における口蹄疫の発生状況地図(2010年1月〜)

なお、韓国での口蹄疫関連ニュースは、動画はこちらニュース記事はこちらをクリック

1月に中国の新彊ウイグル地区で発生の口蹄疫(牛)は、A型でした。

その後遼寧、河北、山東、河南、広東、広西などに拡大しています。

3月中旬になって、中国の甘肅省の蘭州や臨夏の回族自治州や天水一帯で発生した口蹄疫(豚と羊)は、O型でした。(中国での口蹄疫関連ニュースは、動画はこちらニュース記事はこちらをクリック)

このように、口蹄疫の血清型を見てみますと、中国も韓国も、ある時期からそれまでのA型からO型にシフトしています。

中国は、A型は1月22日の北京大興区での発生を最後にして、2月28日の広東省から、それまでのA型からO型へ、韓国は、A型は、1月30日の抱川市での6例目を最後にして、3月23日に解決宣言をしましたが、4月8日から、仁川、江華島などで、O型の発生を見ました。

そのほか、モンゴルでは1月29日に、また、台湾では、2月13日に、O型が発生しています。

宮崎の場合、初発がいつかが、まだ明らかにされていませんが、初発が3月か4月かによって、推定されるその感染ルートも変わってくるものと思われます。

つまり、アジアの口蹄疫ウイルスの血清型のA型からO型へのシフト時期からすれば、宮崎での口蹄疫の初発を3月と見た場合は、中国、モンゴル、台湾、4月と見た場合は、韓国ということが、ごく大雑把にはいえそうです。

現時点で推測されている韓国の口蹄疫の感染ルート

これら一連の中国・韓国などでの口蹄疫感染拡大について、次のような推測がされているようです。

すなわち、韓国・抱川で今年1月発生の今年第一回目の口蹄疫ウイルス(A型)の原因と推測されているのが、昨年10月中国やモンゴルから移住してきた外国人労働者原因説であり、彼ら宛てに、本国から、昨年11月に送られてきた作業衣や靴などがウイルスに汚染されていたのではないかとする説です。

そして韓国内口蹄疫緊急対策会議を通じてウイルスが伝播されたのではないのか、としています。(関係図は、韓国語ですがこちらをご参照)

さらに、韓国の江華島で4月に発生した今年第二回目口蹄疫ウイルス(O型)は、一農場主が、3月8日から13日にかけて中国への旅行を終えて後、消毒衣なしに、農場に入ってからの感染と推測されています。

江華島株は中国株と相同性99.06であり、その後、飼料搬入や獣医師、人工授精師の往来、地方での口蹄疫対策会議などを通じ金浦、忠州、青陽へ拡大していったのではないかとする説です。
参照「Veterinary farm visits to blame for spreading FMD in Korea

なお、韓国語サイトですが、このサイト「2010년 구제역 전파경로 역학조사 해보니」で、詳細な韓国での感染ルートの分析がされています。

以上を前提とすれば、推測できる韓国口蹄疫ウイルス感染ルートは、今年1月の第一回目(A 型)と、今年4月の第二回目(O型)とでは、中国からの感染ルートが異なる。ということ。そして、そのことから、宮崎への感染ルートを類推すれば、初発3月ならば、中国・モンゴル・台湾などからの直接ルート、初発4月ならば、韓国経由の間接ルート、ということになりそうで、いずれも、元は、中国あたりといえそうです。

なお、2000年春に宮崎で発生の口蹄疫ウイルス(O/JPN/2000)はO型でした。

A型は牛に感染、O型は牛にも豚にも感染というのがこれまでの例のようです。

可能性のある感染ルート

有力視される感染ルートとしては家畜、人、車両、輸入飼料、風・黄砂、畜産物等ですが、このほか、中国製や韓国製の輸入稲わらも考えられます。

また、口蹄疫WindBorne説というのもあるようです。参照「POTENTIAL FOR WIND-BORNE SPREAD OF FOOT-ANDMOUTH DISEASE VIRUS IN AUSTRALIA

ただ、イギリスでの調査「New Directions: Airborne Transmission of Foot-and-Mouth Disease Virus」などによりますと、口蹄疫の空気感染についてはウイルスの風下濃度(the downwind concentrations)はそのときの気象条件に多分に依存しているとしています。

なお、 口蹄疫ウイルスは、乾燥糞便で2週間、スラリー状の糞便で6ヶ月、尿では1週間、生存可能のようですが、これは、気象条件、phの程度(pH5〜6程度で死滅)、土壌の状態、などによって、異なるようです。
(なお、スラリー状糞便中のウイルスの残存期間については、諸説あり、たとえばBartley LM等の研究では100日としています。参照「Review of foot-and-mouth disease virus survival in animal excretions and on fomites」(Bartley LM, Donnelly CA, Anderson RM.2002)
CIDRAP-Foot-and-Mouth Disease」)
その意味では、、空気感染というよりは、乾燥した糞便が風で舞い上がるほうが問題のようです。
参考「FOOT AND MOUTH DISEASE

中国・韓国から宮崎への感染ルートはあるのか?

これはまったくの想定ですが、今回の宮崎の口蹄疫ウイルス・ルートを、中国−韓国ルートと疑っていますがどんなものでしょう。

韓国については平成22年1月18日付けで家畜伝染病予防法施行規則の一部が改正され、韓国からの穀物のわら(稲わら等)及び飼料用の乾草は輸入が禁止されているはずです。

また、園芸用稲わらや中国製の畳床の現地での飼料用への転換という可能性も否定できません。

それとも、このところ日本列島を吹き荒れていた黄砂が原因でしょうか。それにしては、発生が局地的のようにも見えますが。

宮崎FMDVと中国・韓国FMDVとの相同性

FMDVとは、口蹄疫ウイルス(Foot-and-Mouth Disease Virus )の略です。

農林水産省は4月23日、最初に見つかった牛から、韓国で今月発生した口蹄疫と同じタイプのO型ウイルスが確認されたと明らかにしました。

また、宮崎の口蹄疫ウイルス(JPN10-AA)と香港の口蹄疫ウイルス(ウイルス名O/HKN/7/2010. O/HKN/8/2010 .O/HKN/13/2010 .O/HKN/14/2010. O/HKN/15/2010 )とウイルスの遺伝子の相同性99.22%であり、韓国の江華島株 (O/Ganghwa/KOR/2010)との相同性98.59%であり、ミャンマーの基準株(O/MYA/7/98)との相同性92.96%であるとしました。

遺伝子配列における「vp1」領域の配列がほぼ一致しているとのことです。

なお、このミャンマーの基準株(O/MYA/7/98)は、1998年発見のものであり、最近発見のO/MYA/5/2009/との相同性については触れていません。

ただ、O/MYA/5/2009/とO/Ganghwa/KOR/2010との相同性は98.59%となっています。
参考「FOOT & MOUTH DISEASE - JAPAN (04): (Miyazaki) SEROTYPE O, GENE
OOT AND MOUTH DISEASE - SOUTH KOREA: UPDATE, SEROTYPE O, GENOTYPING
FMDV serotype O, Topotype SEA, Genotype Mya-98 closely related to China and South Korea
ME-Report2010
FAO World Reference Laboratory for Foot-and-Mouth Disease (WRLFMD) Genotyping Report Date: 5 May 2010

なお、基準株“O/MYA/7/98 (DQ164925)の系統樹などについてはこちらまたはこちらまたはこちら)をご参照ください。

口蹄疫ウイルスの血清型O型には、10から11のサブタイプがあります。

また、系統樹(genetic lineages)のトポタイプとしては、次のものがあります。

EuropeSouth America (Euro-SA), Middle EastSouth Asia (ME-SA), South-East Asia (SEA), Cathay (China and east Tartary), West Africa (WA), East Africa (EA), Indonesia-1 (ISA-1) Indonesia-2 (ISA-2)

今回の宮崎株は、ミャンマーの基準株(O/MYA/7/98)との相同性が高いとのことですので、それからいいますと、South-East Asia (SEA)系統といえそうですがどんなものでしょう。

なお、公開はされていませんが、韓国・江華島株と中国株と相同性99.06とのことです。

韓国でA型口蹄疫が報告されたのが1月31日の6例目まで。その後2月に入って台湾でO型、中国ではそれまでA型だったのが2月22日−28日に初めてO型が広東省で発見。韓国では3月23日にいったんA型の終息宣言がだされた後、4月8日に仁川・江華島でO型が出たという時系列 となっています。

香港の口蹄疫ウイルス“O/MYA/7/98 (DQ164925)“については、「FAO World Reference Laboratory for Foot-and-Mouth Disease (WRLFMD)
または
Outline of ProMED-mail posts」ご参照

本来は多様にある口蹄疫ウイルスのコントロール方法

なお、ここにきて、殺処分の遅れから、それによる更なるウイルスの拡大が懸念され始めています。

2001年のイギリスでの口蹄疫発生の時も同じ問題があったとして、「牛などの大型の家畜を専門とする獣医師の不足が、日英共通の口蹄疫対策の世界的ネックである。」と指摘する向きもあるようです。

ここで、特記すべきは、アメリカ・カリフォルニア州での対応です。

カリフォルニアでは、殺処分の遅れによる更なるウイルスの拡大を避けるために、”vaccinate-to-live”と”vaccinate-to-kill”を使いわけているようです。

すなわち、コントロール手段を.錺チン接種せず(no-vaccination) ▲錺チン接種後、殺処分せず(vaccinate-to-live) ワクチン接種後、殺処分(vaccinate-to-kill)(Suppressive vaccination-抑制ワクチン-ともいいます。) の三つにわけ、このうちのを、殺処分の遅れによるウイルスの拡大を防ぐためのつなぎ措置としているようです。
“vaccinate-to-kill”政策については、下記のサイトをご参照ください。
Model Could Aid Emergency Response Planning for Foot-and-Mouth Disease Outbreaks
Model could aid emergency response planning for foot-and-mouth disease outbreaks
Vaccination against foot-and-mouth disease: the implications for Canada
Control Area Activities

なお、ワクチン接種しても殺処分しない場合(vaccinate-to-live)については、OIEコード(The OIE Terrestrial Animal Health Code)17版ChapterArticle 2.2.10.8. (Recovery of free status 2 (a)(b))において、ワクチン接種後にAppendix 3.8.7にもとづくNSP ELISA試験をしたことを前提にして、〇処分と、緊急ワクチン接種を併用した場合には、6ヶ月後∋処分をせず、緊急ワクチン接種をした場合には、12ヶ月後に清浄国復帰が認められています。
参考「C HA P T E R 2 . 2 . 1 0 . F OOT AN D MOUT H D I S E A S E
OIE 口蹄疫(改正提案)」

EUにおいても同様の措置がとられており、これについては、指令COUNCIL DIRECTIVE 2003-85-EC(2003年9月発令)で定められています。
参考「Protective Emergency Vaccination for Foot-and-Mouth Disease」

ワクチネーションを利用して、感染地の間に、バッファーゾーン(quarantine zone または controll zone ともいいます。)を作るコントロール手段もあります。

この図は、アフリカでの牛肺疫 (CBPP)のバッファーゾーン構築の例ですが、地図の分布が、宮崎の「川南−えびの市」の位置関係に似ているので、あえて掲げておきます。
参考「EMPRES CONCEPT PAPER ON THE THE EMERGENCY CONTROL OF CONTAGIOUS BOVINE PLEUROPNEUMONIA (CBPP) IN SOUTHERN AND EASTERN AFRICA

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なお、封じ込め地区(Containment zone)のなかに入れ子でコンパートメントを設けることをOIEコードに導入することについては、2009年3月のOIEコード委員会から検討に入り、今年5月にチャプター8.5.5のコード改正案としてOIEに上程されることになっています。

しかし、日本政府は、これに対して反対しており、今年2月には次のような反対意見をOIEに提出しています。

「口蹄疫ウイルスに対する効果的なバイオセキュリティ管理システムについての具体的なチェックリストが策定されない限り、第8.5章に口蹄疫清浄コンパートメントの概念を入れるべきではない。なぜならば、口蹄疫はとりわけ空気感染によって拡がること、及び牛や豚は普通野外やオープンスペースで飼養されているからである。」
参考「口蹄疫のコンパートメントに関する条件の追加

OIEでは、メンバー国からの意見を元に、今年2月に次のような修正を行っています。
「コンパートメントが最初に認められるのは、FMDがコントロールされているゾーンであり、また、獣医師が認めたものであること、そして、プロテクションゾーンは、Article 8.5.5.bis 条項とは関係ないものであることであること」
参考「REPORT OF THE MEETING OF THE OIE TERRESTRIAL ANIMAL HEALTH STANDARDS COMMISSION
TERRESTRIAL ANIMAL HEALTH STANDARDS COMMISSION FEBRUARY 2010 REPORT

コンパートメント条項についてのOIEコード逐条修正対比表はこちらご参照

(追記-今回、宮崎の種牛5頭について特例措置を講じた理由付けとして、5頭の種牛を下位個体群(sub-population)ととらえ、この種牛の特例措置をコンパートメント管理の先駆的事例にとの考え方もあるが、その論理が認められるためには、種牛の畜舎のバイオ・セキュリティ・マネジメント・コントロールが完全であるかどうかにかかっています。
種牛管理のバイオセキュリティプランが必須条件となります。
また、OIEではsub-populationの定義がChapters 4.3 と 4.4.に定められています。)

OIEでのゾーニングやコンパートメントの考え方については、このサイト「CONCEPTS OF ZONING, CONTAINMENT
ZONES AND COMPARTMENTALISATION
」が参考になります。

以上のように、、口蹄疫ウイルスのコントロール手段としての殺処分とは一口にいっても、大きく|韻覆觧処分(Stamping Policy)緊急リング・ワクチネーション(Ring Vaccination)手段を伴った殺処分(the stamping-out supported with emergency ring vaccination)に分けられるというわけです。

口蹄疫ウイルスのコントロール手段の種類を列挙すると、次のようになります。
Stamping Out
Circle Culling
Vaccination
Ring Vaccination
Ring Vaccination followed by Slaughter
Fencing
参考「Foot and Mouth Disease Virus

有力なウイルス撲滅戦略としてのリング・ワクチネーション

また、ウイルス撲滅戦略(Eradication strategies)としては、次のものがあります。
stamping-out of infected farms and direct potential contagious contacts(感染農場接触家畜殺処分)
stamping-out of infected farms plus ring (circle) culling(+リング状殺処分)
stamping-out of infected farms plus ring or area vaccination followed by slaughter of all vaccinated animals (”suppressive” vaccination)(+すべてのワクチン接種家畜殺処分後の地域又はリング・ワクチネーション)
stamping-out of infected farms plus ring or area vaccination (”protective” vaccination)(感染農場殺処分+リング・ワクチネーション)
ring vaccination only without stamping-out of infected farms and slaughter of vaccinated animals(患畜殺処分なし、ワクチン接種家畜殺処分なしでの地域又はリング・ワクチネーション)
strategic or general vaccination(戦略的ワクチネーション)

なお、「半径1キロメートルの殺処分と半径5キロメートルのワクチネーションとは、同等の効果がある。」との Jantien Backerさんの意見もあります。

参考「Options for control of foot-and-mouth disease: knowledge, capability and policy」

また、オーストラリアの口蹄疫緊急プラン「AUSVETPLAN」には、非常に参考になるものがあります。
参考「AUSVETPLAN
AUSVETPLAN Disease Strategy Foot-and-mouth disease

ワクチン抗体と感染抗体とを区別するためのDIVAシステムなどについて

ただ、リング・ワクチネーションの問題は、ワクチネーション後、ワクチン抗体と感染抗体とが区別できなくなるということです。

ワクチン抗体は、ワクチン接種後、三年は、生体内に残存するといわれています。

このためには、ワクチン抗体と感染抗体が区別できるDIVA (Differentiating Infected from Vaccinated Animals) システムまたはマーカー・ワクチン(Marker Vaccines)が必要になります。

マーカー・ワクチンとは、精製時に非構造タンパク質(NS蛋白質)を取り除き野外感染の抗体と識別できるようにしたワクチンをいいます。

今、新しいマーカーワクチンとしてVP1 G-H loop マーカーワクチンが注目されているようです。

DIVAシステムは、鳥インフルエンザについては、イタリアのDIVAシステムが有名ですが、口蹄疫についても、次のようなシステムがあるようです。
参照「FMD Vaccine Differentiation Group
「DIFFERENTIATION OF INFECTION FROM VACCINATION BY DETECTION 」

参考「THE NATIONAL FOOT & MOUTH GROUP & VETS FOR VACCINATION
Culling versus vaccination: challenging a dogma in veterinary (FMD)
Foot and Mouth Disease International Symposium and Workshop」(2010年4月にメルボルンで開かれた口蹄疫にかんするシンポジウム)
The UK Policy of Stamping Out
Supplementary Material for Modelling vaccination strategies against Foot-and-Mouth disease

また、Intervet 社のCheckit FMD 3ABCという抗体検査システムが、その迅速さなどで注目されているようです。

ELA(欧州家畜協会.The European Livestock Association )が日本の「ワクチン接種後殺処分」の方針に対して、「ワクチン接種後殺処分せず」の方向とすべしとの声明を出している理由としてこのCheckit FMD 3ABCという抗体検査システムの存在をあげているようです。
(”tracing the disease as fast as possible by using newer diagnostic tests with which one can quickly confirm infection, even in the prodromal/preclinical phase, giving almost immediate assurance”)

ただし、OIEでは、今のところ、この「Checkit FMD 3ABC」についての評価は表明していないようです。

FMDVの潜伏期間

口蹄疫ウイルスの潜伏期間は、一般的には、2日から14日といわれていますが、多くの場合は、3日から5日といわれています。

羊においては、3日から8日といわれています。

豚においては、豚⇔豚感染においては、2日か3日とは言われていますが、ケースによっては、18時間から24時間とも言われています。

一般的に豚の場合は、接餌後1日から3日、曝露後3日から5日 などと言われています。

牛の場合は、2日から14日といわれていますが、それは、ウイルスの曝露の程度や感染経路によるものとされています。

牛⇔牛感染においては、3日から4日といわれています。

家畜がFMDVのキャリア(carriers-運び屋)としての役割を果たす期間

いったん口蹄疫ウイルスに感染した血液は、一貫して、ウイルスの運び屋(キャリア-carriers-)となります。

ワクチン接種によっては、キャリアとなることを阻止できません。

現在の診断方法では、その動物がキャリアなのかどうか、診断する手立ても、キャリアであることを直す手立ても、ありません。

ワクチン(不活化ワクチン)によって抗体ができた家畜も、あるいは野生株からの自然感染によって抗体ができた家畜も、後にウイルスに曝露され、キャリアとなります。

これらの動物は、口蹄疫ウイルスに感染しても、無症候( asymptomatic)です。

これらのキャリアは、他の動物と接触することによって、口蹄疫ウイルス(FMDV)を感染させえます。

口蹄疫ウイルスが、動物にのこる期間(その動物がキャリア-FMDVの運び屋-としての役割を果たす期間)は、宿主によって異なります。参考「Foot and Mouth Disease

羊の場合は、最長9ヶ月、ヤギの場合は、最長4ヶ月です。

畜牛の場合は、通常6ヶ月内外ですが、ケースによっては、最長3.5年というものもあります。

アフリカ水牛の場合は、キャリアとしては、最長5年ですが、アフリカ水牛の群れとしては、持続的感染が、25年も続くともいわれてています。

ラマは、キャリアにならないといわれています。

豚については、通常は3−4週間内にウイルスがなくなるとされていますが、ただ、唯一の研究(Mezencio JM”Evidence for the persistence of foot-and-mouth disease virus in pigs“)では、豚もキャリアになるとされています。

心配なのは、野生生物に感染した場合ですが、意外に感染するケースは少ないというのが一般的な見解です。

たとえば、2001年のイギリスでの口蹄疫発生の時の野生生物への影響ですが、野生鹿(Wild Deer)について、D. Paton博士の報告があり、ここでは、FMD感染の症候は見られたが捕獲鹿の107検体、474血清検体すべて陰性だったとの報告があるようです。
参考「Absence of Antibodies to Foot-and-Mouth Disease Virus in Free-ranging Roe Deer from Selected Areas of Germany (2001–2002)

ワクチン接種後に殺処分している訳

では、なぜ、ワクチン接種を受けた家畜も、殺処分されなければならないのでしょう?

それは、血液検査によって抗体が発見されたとしても、その抗体が、ワクチン接種を受けたできた抗体なのか、それとも、、野生株からの自然感染によって生じた抗体なのかについては、血液検査ではわからないからなのです。

したがって、たとえ、ワクチンによって生じた抗体であっても、最悪のケースである野生株の存在によってできた抗体とみなさざるを得ないという、消去法のもとに、殺処分がおこなわれるということなのです。

ただ、上記に書きましたように、OIEにおいては、OIEコードの改正を行い、緊急ワクチンの接種の場合においては、ワクチン接種後、殺処分をしなくても、一定の条件で、清浄化復帰を認める措置を認めています。

この措置は、EUにおいても、認められています。(2003年9月29日に出されているEU指令2003-85-ECによる)

緊急ワクチンの効果については、Sarah Coxの実験「Emergency FMD Vaccine: Effect of antigen payload on protection, sub-clinical infection and persistence following direct contact challenge of cattle」があります。

又、今回の発生地宮崎は、全国有数の種牛の産地でもあるため、口蹄疫に感染した種牛と、その精液との関係が注目されていますが、1990年のMann, J.A とSellers, R.Fの研究によれば、牛の精液はFMDVを拡げるが羊やヤギの精液はFMDVを広げないとの説があります。
参照「AN ANALYSIS OF THE DISEASE RISKS, OTHER THAN SCRAPIE, ASSOCIATED WITH THE IMPORTATION OF OVINE AND CAPRINE SEMEN AND EMBRYOS FROM CANADA, THE UNITED STATES OF AMERICA AND MEMBER STATES OF THE EUROPEAN UNION」の16ページ

また、牛の胎児や受精卵や胚などについても、同様の見解があるようです。

ワクチン接種と貿易との関係については、こちらのサイト「Impact of Animal Disease Outbreaks and Alternative Control Practices on Agricultural Markets and Trade」ご参照

殺処分後の処理方法

NAHEMSのガイドラインでは次の方法があるとしています。

)箋(Burial)
⊂撞(Incineration)
レンダリング
ぅ灰鵐櫂好
ゥ▲襯リ加水分解 

このうち、埋却が一番たやすく早く省資源型で環境負荷が少ない、としています。
参考「Georgia Foot and Mouth Disease Emergency Response Plan

清浄国復帰のための条件

清浄国に復帰するまでの期間は要約すれば下記のとおりとなります。

1.ルーチンにワクチン接種国

ゞ杁泪錺チン接種6ヶ月

緊急ワクチン非接種24ヶ月 

2.ルーチンにワクチン非接種国

ゞ杁泪錺チン非接種3ヶ月

緊急ワクチン接種(接種家畜殺処分)3ヶ月

6杁泪錺チン接種(接種家畜非殺処分)6ヶ月

参考文献はこちら
なお、旧OIEコードで書いていますので、新旧コード対象はこちらのサイトご参照 Article 2.2.10がFMD

口蹄疫発生後、再び清浄国としてOIE(OIE「国際家畜衛生規約」)からみとめられるためは、次の要件によります。

(1)撲滅措置としてワクチン接種を実施しない場合

スタンピング・アウト(発生農場の家畜全頭の殺処分。以下同じ)および血清学的サーベイランスが実施された場合には、最終発生から3カ月が経過すること

(2)撲滅措置としてワクチン接種を実施した場合

スタンピング・アウトおよび血清学的サーベイランスが実施された場合には、すべてのワクチン接種動物を殺処分してから3カ月が経過すること、またはワクチン接種中止および最終発生から12カ月が経過すること
参考「口蹄疫清浄国への復帰について

OIE規定による清浄化復帰のためのサーベイランスは、殺処分の場合と、ワクチン接種の場合とでは異なります。

すなわち、OIEの付属書3.8.7.規定では、口蹄疫発生後実施する血清サーベイランスについて、ワクチン接種しないで生きている個体群とワクチン接種後生きている個体群とでは、その検査方法が、異なります。

前者については、第一段階検査で「SP-ELISA」グループと「NSP.ELISA.3ABC」グループとにわけ、第二段階で「NSP.EITB.VNT」検査とします。

後者は第一段階「NSP.ELISA.3ABC」検査、第二段階「再度 NSPとEITB」検査となっています。
(SP=Structural protein test NSP=Nonstructural protein(s) of foot and mouth disease virus (FMDV) 3ABC=NSP antibody test EITB=Electro-immuno transfer blotting technique (Western blot for NSP antibodies of FMDV) VNT=Virus neutralisation test) 
参照「GUIDELINES FOR THE SURVEILLANCE OF FOOT AND MOUTH DISEASE

また、ワクチンと実際に蔓延しているFMDV(口蹄疫ウイルス)とのマッチング・テストが十分に行われたかが、ワクチンの効力に重要な影響を及ぼします。

なぜなら、当初のマッチング・テストは、動物への抗原投与(Challenge Animal)によらず、多くの場合、実験室でのテスト(in vitro system of vaccine efficiency)によっているため、実際投与した後も、その実効性をフォローする必要があるからです。

また、これはあってならないことですが、ワクチンの保存温度状態が悪く、効力が低下している場合も、よくあるようです。
参考「1. CRP on the control of foot-and-mouth disease」
Selection of foot and mouth disease vaccine strains – a review

なお、ワクチンについてですが、セロ・タイプでも、さらに、サブタイプでも、効き目は微妙に異なるようです。

日本で使われる口蹄疫紆余ワクチンは、Merial社のAFTOPOR(こちらこちらもご参照、他の国で使用されているワクチンは、こちらご参照)といわれています。

今後の新しい口蹄疫ワクチンとして、DNAワクチンの開発が注目を集めています。
参考「Foot-and-mouth disease Vaccine Group -

このサイトにこれまで極東各国でA型に使われたワクチン一覧があります。

イギリスの2001年の口蹄疫発生の際にも、ブレア政権のワクチネーションをするかしないかの決断までには、相当の紆余曲折があったことは、このサイト「History of Foot and Mouth epidemic in U.K. 2001」や「 Warmwell.com 」でも垣間見ることかできます。
(イギリスでの200年の口蹄疫発生におけるワクチネーションは、次の異なる方法でミックスされて行わうことで、2001年2月23日からスタートしましたが、National Farmers Unionなど関係団体やEU諸国の反対で実現されませんでした。)

Standard + 90% vaccination Standard +vaccination from May IP(感染した建物・施設) only +vaccination Standard +barrier vaccination
それらの功罪については、「Dynamics of the 2001 UK Foot and Mouth Epidemic: Stochastic Dispersal in a Heterogeneous Landscape」の3ページご参照)
参考「Culling versus vaccination: challenging a dogma in veterinary (FMD)」
Foot-and-mouth crisis timetable
Supplementary Material for Dynamics of the 2001 UK Foot and Mouth Epidemic - dispersal in a heterogeneous landscape.

口蹄疫感染動物の肉は、それ自体、更なる感染源となる

最後によく受けるごく素朴な質問にお答えすることにしましょう。

「口蹄疫、肉に毒性がないのに、なぜ廃棄するのか?」という質問です。

口蹄疫ウイルスに感染した牛なり豚の肉は、それ自体、口蹄疫ウイルスの隠れ場(harbor)となっています。

肉が人間の口の中に食された場合には、人間の胃の中の強いphによってウイルスは死滅してしまいますが、肉がレストランでの食材として使われた場合はどうでしょう。

未調理の、又は、生で未加工の肉(raw meat scraps)として、そのまま、残渣(cooked garbage)となり、これが、豚のえさとして流通し、それを食した豚が口蹄疫に感染する恐れがあります。

冷凍肉における口蹄疫ウイルスの生存期間が意外に長いのが気になるところです。

食品における口蹄疫ウイルスの生存期間については、このサイトご参照

イギリスの口蹄疫に関する調査の中で、Wooldridge報告というものがあります。

これによりますと、国際的に口蹄疫汚染肉の密輸問題があり、たとえば、毎年七千トンの中東からの不法肉がイギリスに持ち込まれ、そのうちの95キロが口蹄疫感染肉との数字があります。

そして、それらが、レストランの残渣を通じて、豚に感染したのではないかとの調査があります。
参考「Quantitative risk assessment case study: smuggled meats as disease vectors.」

又、ニュージーランドでの調査においても、食肉を通じての感染経路原因としては、,、やはり、レストランの残渣から豚への感染、△、と畜場での感染、ということのようです。
参考「Foot-and-mouth disease: an assessment of the risks facing New Zealand」 

その他、口蹄疫ウイルスの生存期間などについては、このサイト「口蹄疫ウイルスと口蹄疫の病性について」も参考になります。

また、よくある質問ですが、「ワクチン接種後の牛・豚を食用に流通させてもいいではないか」という素朴な質問をいただきます。

いくつかの調査によっても、ワクチン摂取後の肉や牛乳を人が食しても安全であるとの調査結果が出ています。参考「Vaccination against foot-and-mouth disease: the implications for Canada」(ただし、ワクチンに含まれるアジュバント(Adjuvant)の功罪については、一定の健康上の影響があるとの説もあります。 )

また感染牛の牛乳などに含まれるウイルスの死滅度ですが、諸説あるので一例ですが、牛乳では132度1秒で死滅、72度では15秒で死滅、粉ミルクの場合は乾燥後の二次加熱が必須、130度1-2秒、ph6以下で3ヶ月保管でフリー、プロセスチーズの場合は72度15秒加熱後ph6以下で30日保管といったところです。 

しかし、問題は清浄国判定にあります。

ワクチン接種後の生体牛がと畜場にまわってき、生体牛の血液検査によって、FMDV抗体が発見されたとします。

しかし、血液検査では、その抗体がワクチン接種によって生じたものか、それとも、野生株からの感染によって生じたのかは、判定することができません。

判定できない以上、その抗体は、最悪の場合を想定しての、野生株の存在とそこからの感染によって生じたものとしか、みなされません。

そのことをもって、清浄国とは判定されないことになります。

と畜前、と畜後のシナリオについては、豚の例ですが、このサイト「Risk assessment on Foot-and-Mouth Disease (FMD) in pork from vaccinated animals」の2ページ「Scenario tree」をご参照ください。

なお、輸入国の農産物の検疫措置が過剰かどうかの判断はOIE基準と国内安全基準との乖離の幅がSPS協定の「適切な保護水準」(ALOP)にあるかどうかにかかっています。

乖離の幅がALOPより広がるのかどうかは、OIE基準と国内安全基準両者の相対的な関係によります。

二国間畜産衛生条件で合意できるのかどうかが、その際の前提となります。

過剰な風評対策が初動を遅らせた今回の宮崎のケース

最後に、今回の宮崎・口蹄疫、風評対策を重視したあまり初動が遅れたということはありませんでしょうか?

このあたりで、国なり行政なりマスコミは、風評対策なるものの功罪を検証したほうがいいものとおもわれます。

TVなどで流される口蹄疫に関する以下のメッセージ「人には感染しない。感染牛は市場に出ない。万一食べても人体に影響ない。 」ですが、もう一つの大事なポイントである「感染牛の肉はそれ自体口蹄鉄ウイルスの感染源になる」というのが抜けています。

つまり、「万が一食べても人体には影響ありません」キャンペーンが、あたかもウイルス拡大の連鎖が人間の食の段階でストップするから安心、との錯覚を与えていることが問題なのです。

レストランからの生肉や冷凍肉の残渣がリーケージを生み出し、新たなウイルス拡大の連鎖となりうることを、このキャンペーンでは、故意にか見過ごしているといえます。

風評被害にポイントを置きすぎて肝心のポイントが抜けているお粗末さを示しているといってよいでしょう。

牛肉消費減を呼びかねない風評対策のために、「口蹄疫感染肉は食べても人間には感染しません」と「口蹄疫感染肉は決して市場には出回りません」の相矛盾するメッセージを共に風評対策として大衆に伝えることの矛盾とおろかさに、そろそろ、気づくべき時です。

以上

赤外線サーモグラフィでみた口蹄疫感染牛

Infrared Technology and Foot and Mouth Detection

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参考1.文献

WRLFMD Quarterly Report October-December 2009

Foot and Mouth Disease in Cattle in South Korea

FOOT-AND-MOUTH DISEASE

foot-and-mouth disease

動物衛生研究所の口蹄疫サイト

偶蹄類の動物の家畜衛生条件

参考2.-近年の世界での口蹄疫発生状況一覧

2010年
韓国 牛 - : (KG), OIE 20100108.0089

2009年
ヴェトナム 牛 - (06): vaccination, RFI 20091203.4120
ヴェトナム 牛 - V (05): (PY), (YB) 20091202.4112
トルコ、シリア : susp. RFI 20091129.4081
中国 牛- (06): (XJ), OIE 20091128.4080
インド 牛 - : (KL), susp., RFI 20091120.4002
コンゴ 牛 - (DR): (IT) susp. RFI 20090920.3293
南アフリカ : suspected, RFI 20090915.3241
台湾 豚- (08): (TY) 20090905.3123
ヴェトナム 牛- (02): (QG) RFI 20090826.3005
バングラディッシュ 牛-: susp., RFI 20090823.2974
中東  (06): WRLFMD update, vac. 20090808.2806
ルワンダ 牛-: (ES) susp, RFI 20090807.2795
エクアドル 牛 - (02): conf 20090804.2755
インド 在来反すう類 -: (SK), RFI 20090804.2751
イスラエル:A型 , resolved, OIE 20090803.2732
中東  (05): FAO/OIE surveill., control20090731.2686
イスラエル、パレスチナ自治区: A型 20090714.2510
ネパール  20090625.2318
台湾 豚 - (04): (TY) sentinels 20090624.2301
中国 牛- (05): (SD) A型 20090609.2129
アンゴラ 牛 -: (CC) OIE 20090605.2082
エクアドル 牛 - : susp. 20090601.2036
中東 (04): FAO 20090509.1735
レバノン : A型20090422.1519
中東 (03): serotypes, update 20090410.1377
バーレーン : A型 20090409.1366
台湾、レバノン  20090404.1295
中国 牛- (04): (SC) アジア1型20090403.1283
中東  (02): A型serotypes A, O, update 20090331.1242
台湾 豚- (03): conf.OIE 20090331.1239
中東 : A型O型, update 20090317.1082
マレー半島  (02):clarificn. 20090305.0903
ラオス 牛- : (BL) RFI 20090304.0877
エジプト 牛、バッファロ- : A型 20090303.0865
マレー半島 20090303.0864
パレスチナ自治区: (JN), RFI 20090227.0816
中国 牛- (03): (HB, SH) A型 20090223.0757
レバノン : OIE, untyped 20090222.0734
台湾 豚- : O型 20090219.0689
イスラエル  (02): OIE, O型, spread 20090218.0680
イラク Iraq: (BA) 20090208.0577
サウジアラビア  (02): vaccination 20090201.0447
サウジアラビア: east, RFI 20090128.0387
ウガンダ 牛- (03): (N., E, & Central) 20090127.0364
中国 牛 - : (HB, A), アジア1型20090124.0318
ヴェトナム 牛- : (LA, KT) A型 20090122.0273]

参考3.2010年1月以降のアジアでの口蹄疫発生状況

1月07日 韓国(Pocheon-抱川-血清型A型)

1月11日 韓国(血清型A型) ネパール

1月14日 韓国(Pocheon-抱川-血清型A型)

1月15日 中国(血清型A型)

1月16日 韓国(血清型A型)

1月19日 韓国

1月23日 中国(血清型A型)

1月28日 オランダ トルコ(血清型O型)

1月31日 韓国

2月02日 モンゴル・ロシア国境(血清型O型)

2月13日 台湾

2月17日 台湾(血清型O型)

3月01日 ヴェトナム(血清型アジア1型)

3月02日 中国(血清型O型)

3月05日 キリギスタン

3月18日 中国 (血清型O型)

3月23日 韓国(血清型A型)解決宣言

3月29日 シンガポール・ヴェトナム・中国

4月08日 韓国

4月09日 中国 (血清型O型)

4月10日 韓国 (血清型O型)

4月12日 中国 (血清型O型)

4月13日 中国 (血清型O型)

4月14日 台湾 韓国 (血清型O型)

4月16日 中国 中国

4月20日 日本 (血清型O型)

4月24日 日本 (血清型O型)
 韓国(血清型O型)

4月28日 日本(血清型O型)

4月29日 韓国(血清型O型) 日本(血清型O型)

4月30日 中国(血清型O型)

5月01日 韓国(血清型O型)

5月03日 韓国 (血清型O型)

5月04日 中国(血清型O型)

5月06日 モンゴル (血清型O型)
  
5月07日 中国(GUANGXI) 日本 (血清型O型)

5月08日 中国(Zhongpin Inc)  韓国 (Cheongyang.血清型O型)

中国、香港、韓国、台湾における口蹄疫の発生状況地図(2009年1月〜)」もご参照

参考4.これまでの感染経緯

○4月20日
1例目宮崎県都農町(牛16頭)
○4月21日
2例目川南町(酪農・肉用牛複合65頭)
3例目川南町(肉用牛118頭)
○4月22日
4例目川南町(肉用牛65頭)
○4月23日
5例目川南町(肉用牛75頭)
6例目都農町字水洗(水牛42頭、豚2頭)
○4月25日
7例目川南町(肉用牛725頭)*
○4月28日
8例目川南町(肉用牛1,019頭)*
9例目えびの市大字島内(肉用牛275頭)*
10例目川南町宮崎県畜産試験場川南支場(豚486頭)
○4月29日
11例目川南町(乳用牛50頭)
○4月30日
12例目川南町(豚1,429頭)
○5月1日
13例目川南町大字豊原(豚3,882頭)
○5月2日
14例目川南町大字平田(豚299頭)
15例目川南町大字川南(肉用牛424頭)
○5月3日
16例目川南町大字川南(肉用牛4頭)
17例目川南町大字平田(肉用牛37頭)
○5月4日
18例目川南町大字川南(豚15,747頭)
19例目川南町大字川南(豚3,010頭)

19例の内訳 豚6例、牛12例、水牛1例

○5月5日
20例目川南町大字川南(母豚106頭、種豚33頭、肥育豚8頭、育成豚57頭、子豚576頭)
21例目川南町大字平田(母豚52頭、種豚3頭、肥育豚484頭、育成豚4頭、子豚136頭)
22例目えびの市大字島内(母豚45頭、種豚5頭、肥育豚2頭、育成豚2頭、子豚266頭)
23例目川南町大字川南(母豚333頭、種豚22頭、育成豚2頭、肥育豚2,146頭、子豚1,195頭、哺乳豚736頭)

○5月7日
24例川南町大字川南(母豚 76頭 種豚 4頭 育成豚 7頭 肥育豚 250頭 子豚 350頭)
25例川南町大字川南(母豚 300頭 種豚 6頭 育成豚 43頭 肥育豚 3,420 子豚 452頭)
26例川南町大字川南(母豚 305頭 育成豚 61頭 子豚 400頭)
27例川南町大字平田(繁殖牛 16頭 子牛 13頭)
28例川南町大字平田(繁殖牛 18頭 育成牛 2頭 子牛 10頭)
29例川南町大字川南(母豚 250頭 種豚 18頭育成豚 20頭 肥育豚 2,800頭 子豚 400頭)
30例川南町大字川南(繁殖牛 24頭 育成牛 8頭 子牛 18頭)
31例川南町大字川南(母豚 60頭 種豚 5頭 子豚 342頭)
32例川南町大字川南(母豚 93頭 種豚 2頭 育成豚 6頭 肥育豚 460頭 子豚 450頭)
33例川南町大字川南(母豚 14頭 種豚 16頭 育成豚 24頭 肥育豚 4頭 子豚 83頭)
34例川南町大字川南(搾乳牛 33頭 育成牛 6頭 子 牛 11頭 肥育素牛 25頭)
35例川南町大字川南(肥育豚 2頭)
36例川南町大字川南清水(繁殖牛25頭 育成牛2頭 子牛19頭)
37例川南町大字川南(母豚1,043頭 種豚3頭 肥育豚3,024頭 子豚962頭)
38例川南町大字川南(母豚541頭 種豚13頭 肥育豚2,857頭 子豚2,995頭)
39例川南町大字川南(子豚1,906頭)
40例川南町大字川南(繁殖牛11頭 子牛7頭)
41例川南町大字平田(繁殖牛35頭 育成牛5頭 子牛27頭)
42例川南町大字川南(肥育豚640頭)
43例川南町大字川南(乳牛 搾乳牛53頭 育成牛25頭  黒毛和種 育成牛9頭 子牛10頭)

○5月8日
44例川南町大字川南(母豚 76頭 種豚 3頭 育成豚 8頭 頭肥育豚 519頭 子豚 57頭)
45例川南町大字川南(乳牛 搾乳牛 27頭 育成牛 3頭 子牛 8頭 黒毛和種 繁殖牛 12頭 子牛 13頭 交雑種 3頭)
46例川南町大字川南(搾乳牛 8頭 子牛 1頭)
47例川南町大字川南(肥育牛 691頭)
48例都農町大字川北(繁殖牛 30頭 肥育牛 162頭 子牛 15頭)
49例川南町大字平田(肥育牛 186頭)

○5月9日
50例川南町大字川南(母豚137頭 肥育豚205頭 子豚71頭)
51例川南町大字川南(母豚55頭 種豚2頭 肥育豚455頭 子豚101頭)
52例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛11頭  子牛6頭)
53例川南町大字川南(交雑種 肥育牛97頭)
54例川南町大字川南(乳用牛 搾乳牛81頭 育成牛23頭 肥育牛3頭 子牛13頭 黒毛和種 子牛6頭)
55例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛8頭 育成牛1頭 子牛6頭 )
56例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛2頭 子牛2頭)

○5月10日
57例川南町大字川南(母豚 65頭 種豚 5頭 育成豚  4頭 肥育豚 632頭 子豚 85頭)
58例川南町大字川南(肥育牛 100頭 黒毛和種 44頭 交雑種 50頭 乳用種 6頭)
59例川南町大字平田(黒毛和種 繁殖牛 9頭 子牛 7頭)
60例川南町大字川南(母豚 561頭 種豚 21頭 育成豚 51頭 肥育豚 6,353頭 子豚 917頭 )
61例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 5頭 子牛 4頭)
62例川南町大字平田(黒毛和種 繁殖牛 8頭 子牛 7頭)
63例川南町大字川南(黒毛和種 肥育牛 100頭)
64例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 26頭 肥育牛 5頭 子牛 19頭)
65例川南町大字川南(乳用牛 搾乳牛 33頭 育成牛 8頭 子牛 8頭)
66例川南町大字川南(黒毛和種 肥育牛 645頭)
67例川南町大字川南(母豚 190頭 種豚 20頭 肥育豚 2,250頭 子豚 360頭)

○5月11日
68例えびの市大字島内(黒毛和種 肥育牛 18頭)
69例川南町大字川南(肉用牛肥育 20頭(繁殖牛10頭、育成牛1頭、子牛9頭))
70例川南町大字川南(養豚153頭(繁殖豚5頭、肥育豚123頭、子豚25頭))
71例川南町大字川南(酪農114頭(搾乳牛73頭、子牛41頭))

○5月12日
72例都農町大字川北(黒毛和種 繁殖牛 12頭)
73例川南町大字川南(黒毛和種 肥育牛 41頭 交雑種 肥育牛 247頭)
74例川南町大字川南(母豚 93頭 種豚 8頭 育成豚 17頭 肥育豚 701頭 子豚 279頭)
75例川南町大字川南(肥育豚 156頭)
76例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 32頭 肥育牛 1頭 子牛 17頭)

○5月13日
77例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 25頭 子牛 24頭)
78例川南町大字川南(乳用牛 搾乳牛 52頭 育成牛 10頭 子牛 15頭 肥育牛 10頭 黒毛和種 繁殖牛 5頭 子牛 4頭 交雑種 肥育牛 11頭)
79例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 5頭 子牛 4頭)
80例川南町大字川南(肥育豚 180頭)
81例川南町大字川南(母豚 22頭 種豚 3頭 子豚 180頭)
82例川南町大字川南(母豚 59頭 種豚 6頭 育成豚 4頭 肥育豚 283頭 子豚 388頭)
83例えびの市大字島内(黒毛和種 母牛 24頭 育成牛 3頭 子牛 19頭)
84例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 19頭 子牛 17頭)
85例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 44頭 育成牛 4頭 子牛 28頭)
86例川南町大字川南(黒毛和種 繁殖牛 5頭 育成牛 1頭 子牛 3頭)

以下あまりに発生数が多くなりすぎ、記載を省略します。以降は、以下のサイトをご参照ください。

参考−「宮崎県口蹄疫に関する情報提供> これまでのプレスリリース
口蹄疫発生マップ
宮崎県-これまでの対応状況について
「宮崎県における口蹄疫の発生事例の防疫措置の状況

追記-ワクチン接種された家畜が殺処分されることの根拠法

家畜伝染予防法では第16条(と殺の義務)で患畜、疑似患畜について『と殺指示書』、ワクチン接種は第31条の規定(都道府県知事)で家畜防疫員に行わせる。ワクチンは法第49条の規定で農水省が譲与貸与。

口蹄疫対策緊急措置法第二章 口蹄疫のまん延を防止するための措置、第六条(患畜等以外の家畜の殺処分等)都道府県知事が(患畜及び疑似患畜を除く。)を所有する者に、期限を定めて当該家畜を殺すべきことを勧告。

ワクチン接種された家畜は、家畜伝染予防法の段階では、患畜及び疑似患畜を除くグレーゾーンの動物、口蹄疫対策緊急措置法第八条で殺すべきことを勧告される。

ワクチン接種は法第31条の規定で都道府県知事が行わせることができるが、処分は、第16条(と殺の義務)ではなくて、都道府県知事が口蹄疫対策緊急措置法第八条で、殺処分

家畜伝染予防法31条の段階では、都道府県知事が指示するワクチン接種については、接種後、生かすワクチン接種と接種後殺処分するワクチン接種が混在している

(患畜と擬似患畜を除く家畜が)口蹄疫対策緊急措置法第八条で殺すべきことを勧告」したものについて、緊急の必要があるときは、都道府県知事は、家畜防疫員に当該家畜を殺させることができる。

参考 日本政府が2009年3月にOIEに提出した口蹄疫に関する意見部分抜粋

3. Foot and Mouth Disease (Annex XXXV)
Specific Comments on Article 8.5.5 bis
Japan suggests that the Commission not apply the concept of disease free compartment to FMD in the Code.
(Rationale)
FMDV is highly contagious and can spread by air-borne infection, and there is no appropriate scientific evidence which ensures that the proposed requirements for a FMD free compartment are sufficient.
Even if there are to be a FMD free compartment, there is currently no practicable or economically feasible biosecurity measures available. The Commission should keep the article under study until it obtains sufficient scientific knowledge on biosecurity measures for FMD free compartments and is ready to develop a common guideline acceptable for both importing and exporting countries.
It should be noted that the Code Commission itself mentioned that the OIE should not proceed to grant official recognition of FMD free compartment until the practical implementation of the concept for compartment of avian influenza and Newcastle disease would be studied in detail.

 

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