Sasayama’s Weblog


2005/07/14 Thursday

昨日シアトルで行われた米連邦控訴裁判所におけるUSDAの主張

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 11:11:44


2005/07/14(Thu)

null 米連邦控訴裁判所(federal appeals court )は連邦地裁の判決や決定に対する上訴を扱うところて゜アメリカ国内12カ所に設置されているものである。

第9 巡回控訴裁判所(9th U.S. Circuit Court of Appeals)は、サンフランシスコをベースにしているが、今回シアトルで、昨日の水曜日に、今年3月2日にモンタナ地裁(Montana US District Court)によってカナダとの牛貿易再開についての差止め命令が出たことについての、USDAの異議を聴くヒアリングが開催された。

ここで、40分間のなかで、USDA側のMark Stern弁護士は、the three-judge panel(3人の判事団であるWallace Tashima判事, Richard Paez 判事 Consuelo Callahan判事の三人)に対して、次のような主張をした。

「カナダの生体牛は、BSEの脅威の元とはなってはいない。

カナダとの生体牛貿易の再開差し止めで、アメリカの牛肉生産者たちは、甚大な損害をこうむっている。

アメリカでもカナダでも、vCJDにかかった人は、これまで、誰もいない。

モンタナ地裁は、われわれの提出している科学的な資料を無視している。

もし、アメリカがカナダからの牛輸入を許可しないなら、他の諸国は、アメリカ牛肉貿易の再開をしないであろう。」

以上のような主張をUSDAは、したようである。

今回は、USDA側からのみのヒアリングであり、今度は、モンタナ地方裁判所で、7月27日に、USDAとR-CALFの両者を呼んで、ヒアリングが行われる。

こんななか、Tom Harkinアメリカ上院議員が、ジョハンズ農務長官に対し、書簡で、以下の4点についての質問を行っている

1.2003年12月にアメリカで初めてBSEが発見されて以来、アメリカ政府は、四十万頭近くのハイリスクの牛を検査してきた。
これは、以前に比べれば、相当の検査数の増加である。
しかし、これらの検査に参加すると畜業者の多くは、自発的に検査に参加しているのである。
政府は、検査牛のサンプル数について、十分な数のサンプルをえているのか?
また、統計上、有意のサンプルをえているのか?

2.と畜場に現れたときに、神経病の症状を見せているハイリスクの牛を検査するのに加えて、2004年にUSDAは、健康な牛の集団についても、ランダムな検査をすることを約束した。
これは、ヨーロッパでは、すでに慣例化していることなのだが、いまだに、アメリカではスタートしていない。
なぜなのか?

3.ヴェネマン前農務長官時代に、牛のIDシステムの促進を約束した。
このNAIS(the National Animal Identification System )システムは、強制的なものではないし、その完成までには、2009年までかかる。
なぜ、そんなに待たなければならないのか?

4.ジョハンズ農務長官は、今回、結論のはっきり出ない検査結果の際の検査プロトコルについての改変を約束した。
しかし、それまでにいたる経過においては、身内の検査官からの強い要望がなかったなら、ウエスタンブロットでの検査に踏み切れなかったように見える。
アメリカ議会は、新しい検査プロトコルが実際行われるかどうかを、どうやって知ることができるのだろうか?

まことに手厳しい、アメリカ国内からのUSDAに対する、的を得た質問事項ではある。

http://www.cbc.ca/story/world/national/2005/07/13/mad-cow050713.html
http://www.businessweek.com/ap/financialnews/D8BAOJE80.htm?campaign_id=apn_home_down&chan=db
http://www.billingsgazette.com/index.php?id=1&display=rednews/2005/07/10/build/state/40-border-expected.inc
http://www.signonsandiego.com/news/nation/20050713-1401-wst-madcow.html
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=10000082&sid=a4w9x._3eBos&refer=canada
http://www.cbc.ca/cp/world/050713/w071388.html
http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=5909
も参照

追記 2005/07/15(Fri)  カナダ産牛輸入再開問題で米高裁が輸入再開を認める逆転決定

サンフランシスコ連邦高裁は14日、BSE発生で停止しているカナダ産生体牛の米国への輸入再開問題で、モンタナ地裁の差し止め決定を覆し、輸入再開を認める決定を下した。
内容については、このサイトhttp://www.ca9.uscourts.gov/ca9/Documents.nsf
/54dbe3fb372dcb6c88256ce50065fcb8/134c98ea28ef
26cd88256fcb007db929/$FILE/R-CALF_stayord.pdf
ご参照

第9 巡回控訴裁判所(9th U.S. Circuit Court of Appeals)における「Wallace Tashima判事, Richard Paez 判事 Consuelo Callahan判事の3人の判事団」の 三判事は、「USDAに政策裁量の余地がある」ことを認めた。

この裁定についての詳しい報告書は、後ほど出る。

R-CALFの見解は、この正式の報告書が出た後になる。

この後、7月27日にモンタナ地裁である、R-CALFとUSDAとの合同ヒアリングは、第9 巡回控訴裁判所の結論如何にかかわらず開催するということである。

したがって、このモンタナ地裁での結論が、依然として、重要なものとなる。

つまり、今回、USDA側の弁護士は、「モンタナ地裁は、第9 巡回控訴裁判所の今回の裁定に従うであろう。」としているが、従わない場合もあるわけで、その場合は、カナダとアメリカとの国境再開はまた、延期されるということになる。

参照 http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/N14528131.htm
http://www.cbc.ca/cp/world/050714/w071498.html
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/news/archive/2005/07/14/national/a160857D47.DTL
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=10000103&sid=aUdr8pMwMe7c&refer=news_index
http://www.contracostatimes.com/mld/cctimes/12135281.htm

为翻译对汉语, 使用这 ⇒http://translate.livedoor.com/chinese/

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