2005/02/19(Sat)
鳥インフルエンザの症状として、これまでの呼吸器系統の症状を見せるものとはちがった、肺炎や下痢の症状を見せる致命的なものがあるということが、昨日、ホーチミン市病院など、ヴェトナム各地病院や、イギリスのオックスフォード大学などの国際共同研究チームの研究でわかった。
これによると、一年前に南ヴェトナムで、9歳の少女と、4歳の男の子の姉弟が、脳炎の症状で死亡したケースについて、研究者が、その姉弟から検出した鳥インフルエンザ・ウィルスを精密に検査した結果、「これらのケースによると、H5N1インフルエンザの臨床スペクトルムに属する疾患について、これまで考えられていた範囲よりも、より広い範囲にわたるものであるということがわかったものであり、したがって、このことは、鳥インフルエンザに対応する臨床的ならびに公衆衛生上の対応について、重要な影響を与える研究成果である。」としている。
これまでは、鳥インフルエンザウィルスは、一般的に、脳炎を惹き起こし、呼吸器系、神経系、消火器系を損傷し、心臓・陣腎臓・肝臓疾患に至るというのが、常識でしたが、最近鳥インフルエンザで死んだ患者には、脳炎は見られなかった。
このケースでの鳥インフルエンザで死んだ子供の場合は、その家で、健康なシャモを飼っていて、また、その周囲の村や周辺の小池なり川でも、鶏やアヒルはいたが、それらには、病気が無かったということは明らかなのだという。
もし、その姉弟が病気に巻き込まれたのだとしたら、潜伏期間が異常に長かったためと見られるという。
それでも、彼らの直腸から取り出したウィルスがどのような属のものであったかが、主な関心事で、これによって、混み合った生活形態や、下痢などによって、人から人への鳥インフルエンザウィルスの伝染が起こったかどうかがわかるのだといってはいるが、それらの詳細についての記述は、この記事http://today.reuters.co.uk/news/newsArticle.aspx?type=healthNews&storyID=2005-02-18T173527Z_01_B86434_RTRIDST_0_HEALTH-BIRDFLU-DC.XMLではない。