2005/02/18(Fri)
例のライブドアの件で、規制が強まりそうな株式の時間外取引だが、国際的にみると、やや、逆行しているのかな、という、疑念がわいてくる。
時間外取引には証券取引所自体で開かれる場合とECN(Electronic Communications Network/電子商取引ネットワーク)などの私設ネットワークで開かれる場合があり、取引時間前に行われる場合をPre Market tradingといい、取引時間後に行われる場合をafter hours tradingという。
ちなみに、ニューヨークの場合は、つぎのように、マーケット開催時間と前後のECNによる時間外取引をあわせると実質12時間の取引が可能である。
朝のECN時間外取引 日本時間21:00−22:30
マーケット開催時間 日本時間22:30−05:00 (NY時間9:30−16:00)
夕方のECN時間外取引 日本時間05:00−09:00
一方、韓国では、2001年12月末に株式の時間外取引が開始され、2002年4月1日より取り扱い銘柄数を大幅に拡大している。
韓国には韓国証券取引所が運営する証券取引所市場、韓国証券業協会が運営するKOSDAQ市場の2つの株式市場があり、時間外取引はこれら2つの市場の銘柄を対象に、午後4時30分から午後9時までの間、それぞれの市場での終値による一本値取引で行われている。
このように、株式市場の国際競争という点から見れば、今回のライブドアがらみの時間外取引規制は、やや、姑息で、短期的な視野に立った規制と見られても、仕方がないであろう。
あらゆるマーケットが、オンライン・トレードの通常化により、24時間取引へと移行する中で、身内の狭いTOB問題で、世界の趨勢に、日本のマーケットが遅れをとることは、あってはならないと思うのだが。
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