2009/04/23(Thu)
農林中金の2009年3月期の経常損益が▲6200億円程度となるようで、2009年3月までに資本増強した1兆9056億円は、保有証券の今後の含み損の拡大の補填にあてられるという。
まあ、単純にいえば、これまでの保有証券に評価益が出る見込みは、99.9パーセントないのであろうから、系統からの血のにじみ出るように搾り出した増資分は、結局は、「緩慢なる損切り」によって、キャッシュフロー的には、キャピタル・フライトし、海外にでていくことになっていく、といったほうがわかりやすいかもしれない。
朝日新聞の記事では、「証券化商品を投げ売りせずに元金と利息の償還まで持ち続け、その間の含み損を身内の巨額増資でしのぐ戦略」というのだが、果たして、これが戦略といえる代物であるかどうかは、きわめて疑わしい。
FXのポジションであれば、スワップ分を気にしなければ、塩漬けでも、いつかは、日の目を見る機会もあるかもしれないが、それとこれとは、別物のように見えるのだが。
農林中金の増資の意図とはことなるが、三井住友フィナンシャルグループの増資分には、日興コーデアル買収用の戦闘資金も、相当ふくまれている、とのことだ。
ここでも、国内調達の増資分が、とどのつまりは、キャピタル・フライトしていくことになってしまうようだ。
くれぐれも、金融機関の増資という言葉の裏にあるまやかし性には、要注意ということなのかもしれない。
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