Sasayama’s Weblog


2005/01/30 Sunday

モーゼスおばさんと、アイゼンハワー

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 10:35:39

  
2005/01/30
nullグランマ・モーゼス展が、今日でおしまいというので、でかけてみると、気のせいか、夢見がちな女性と思しきかたがたで、いっぱいであった。
作品数60数点というから、かなりの規模のものを集めたようだ。
個人所蔵というのが、全体の過半数以上を占めているというのも、特色だ。
さすがのジャパンマネーも、損保ジャパンさんを除いては、手を出すのが、おそかったのかな?
モーゼスおばさんの作品を、春・夏・秋・冬に分けて展示してあるのだが、その中に、ぽつんと、全く景色もかかれていない、星条旗の絵が、掲げられていた。
何でも、モーゼスおばさん(Grandma Moses )95歳の時に、時のアイゼンハワー大統領の側近から、アイゼンハワーさんが持っているアイゼンハワー農場を書いてくれと頼まれ、翌年、書いたのがきっかけで、大統領記念出版の何かに、この星条旗も書いたらしい。
このサイトhttp://gseart.com/exh/exh_invt.asp?ExhID=480
の中に、モーゼスおばさんが書いた「アイゼンハワー農場」の絵が収録されている。(下から12枚目)
「Eisenhower Home, 1956 Oil on pressed wood 16″ x 24″ (40.6 x 61 cm)』というもののようだ。
このモーゼスおばさんの場合、いくつかの田園風景なり、農民生活の民俗を代表する写真や挿絵などを、切り抜いて、絵の形にして、それを題材にして、田園風景を描いたようだ。
このアイゼンハワー農場の場合も、ホワイトハウスから、アイゼンハワー農場や周囲の風景の写真が送られてきて、それを元に書いたものらしい。
だから、モーゼスおばさんの絵は、「どこかで見たことのある」風景の絵が多いのと同時に、モーゼスおばさんの郷里に行っても、絵とそっくりの風景には出会えないというわけだ。
「田園風景のプレパラート画集」とでもいうんでしょうかね。
その辺が、同じ田園風景でも、イギリスの湖水地方の田園を描き、実際にあるHill Top農場
http://www.hanover.k12.va.us/ahs/jrbailey/poets.htm
を題材にしたベアトリクス・ポターの場合とはちがうようだ。

このアイゼンハワー同様、「農業を大事にしている。」とのメッセージを、いろいろな国の権力者たちは、これまで、いろいろな形で表してきた。
イタリアのムッソリーニも、「柔らかなファシズム」のひとつの形として、ポー川沿岸の田園文化を大切にしていることを誇示してきた。

あるサイトhttp://www.opednews.com/goodenVanHorn_100304_republican_general.htm
で、こんな事が書いてあった。
「もし、モーゼスおばさんが今、健在なら、モーゼスおばさんは、ブッシュ大統領を支持していただろうか?」
うーん。難しい質問ですね。これは。

こんなことをいったのは、元空軍の幹部のMcPeak氏で、彼は、今回のケリー陣営に加わって、昨年9月27日にロズゥエルで開かれた退役軍人の会(Veterans of Foreign Wars (VFW) )で、反ブッシュの演説をおこなった時に、言ったものだ。
http://www.mailtribune.com/archive/2004/1016/local/stories/07local.htm
参照。
彼は、「私は、これまで、長いこと、グランマ・モーゼスのために(共和党に)投票してきた。もし、ブッシュ大統領が、グランマ・モーゼス(が望んだような社会)にそむくような(政治姿勢)になったとしたなら、私は、ブッシュには投票しない。」と、言って、ケリー候補への応援演説を展開した。

このグランマ・モーゼス展、今回、お見逃しの方は、この後、「巡回」(この言葉、妙な言葉ですね。)で、3月17日から29日まで、京都の大丸で、そして、札幌の大丸で5月11日から23日まで開かれる予定らしいので、そちらのほうでどうぞ。

ご参考
McPeak氏のケリー候補支援演説

“I’m an anybody-but-Bush-guy.”
“I’d vote for Grandma Moses and she’s been dead for two decades.”
“Many of them regard me as a lost cause, a black sheep kind of guy.”
“But it’s my conservatism that causes me to oppose Bush.
“It’s not that I’m a left-wing, raving lunatic liberal Democrat.”
“I am not. I’m just a conservative guy who doesn’t like to see somebody waste our sons and daughters or our money, and our allies, by the way.”

-HOME-オピニオン-提言-情報・解説-発言-プロフィール-図書館-掲示板-

203

No Comments »

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. | TrackBack URI

Leave a comment

XHTML ( You can use these tags): <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong> .