Sasayama’s Weblog


2009/12/23 Wednesday

霊能師的レトリックを駆使することがお好きな鳩山政権

Filed under: 未分類 — 管理人 @ 09:55:01

2009年12月23日
 
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例の普天間問題で、鳩山さんは、12月17日のデンマーク女王主催夕食会でクリントン氏と隣席だったとして、「お互いに日米同盟は大事だから頑張ろうという意味で理解を示していただいた」「基本的に理解いただいた」「米国の姿勢が大きく変わっているはずはない」「沖縄県民の期待が高まっている。日米合意は重いが、強行すると結果はどうなるか。大変危険だ。選択を考えているので、しばらく待っていてほしい。とクリントンに要請したが、これに対しクリントン長官は「よく分かった」と答えた。」などと、述べていたのだが、どうも、クリントンさんは、そうは、思っていなかったようだ。

今日のイギリスのガーディアン紙の記事「US warns Japan over relocation of Futenma airbase」では、昨日、休日にもかかわらず、クリントンが日本駐米大使藤崎氏を呼び出したことについて、アメリカ国務省のスポークスマンであるイアン・ケリー氏は、「二人は、日米二国間の幅広い問題を話し合った。」とのみコメントし、それ以上の言及を避けたとしている。

しかし、内実は、クリントンは、「日本は、2006年合意(「再編実施のための日米のロードマップ」)を尊重しなけれはならない。」と強く言ったとされる。

(注-この2006年合意のなかには、「個別の再編案は統一的なパッケージとなっている。」(The individual realignment initiatives form a coherent package.)とちゃんと書いてあるんですね。その意味では、アメリカの言うことのほうが正しい。)

そして、クリントンは、「アメリカは、現在の日米合意の一日も早い実施(swift implementation)を求めている。」として、当初案の辺野古移設実施を強く求めたとされている。

まあ、こうなれば、では、コペンハーゲンでの鳩山総理の勘違い発言は、意図して行われたのかどうかは別にして、まったく、いいかげ゛んな憶測に基づく発言だったというわけだ。

この「多分、思っていると思うよ」的な発言は、このほか、鳩山政権のここかしこに見られる。

その最たるものが、小沢一郎さんの「天皇陛下にお伺いすれば(会見を)喜んでやってくださると思っている」などという発言だ。

さらには、民主党の記者会見で頻発されている「国民は、そう願っていると思うよ。思っていると思うよ」発言的な、意図してステロタイプ化された発言は、枚挙にいとまがない。

恐山の本当のイタコの皆さんには、例に出して悪いが、イタコのいわゆる「口寄せ」は、神仙や死者・行方不明者の霊などを自身に乗り移らせてその言葉を語ることにはじまる。

その真実性については何人とも証明できないものではあるが、このイタコの口寄せのレトリックに、今の鳩山政権の「多分、思っていると思うよ」的な発言は、極似している。

イタコが口寄せのレトリックのストーリーを作る前段階で、コールドリーディング(Cold reading)的な前作業が必要で、そのためには、イタコに悩みを訴える人の心情を読み取る力が必要であるとされる。

それは、政治の世界で言えば、世論調査的な予備調査なのであろうが、民主党のそれは、そのコールドリーディング的な前作業をすっ飛ばしているもんだから、「間違ってたので、ごめんなさい」の続出につながっているのだ。

ましてや、小沢幹事長などは、天皇陛下のコールドリーディングまでチャレンジしようというのだから、あきれてしまう。

本来、国民の意思や、外交での相手方の意思を読み取るチャネリングの役割をすっかり果たしていないまま、いたずらに、イタコ的なレトリックを駆使しているのが鳩山政権とも言える。

何でも、上記のwikiを見ると、このコールドリーディングのほかに、詐欺師がよく使う技法として、ショットガンニング(Shotgunning)という技術もあるらしい。

相手に大量の情報を話すが、そのうちのいくつかは当たるため、相手の反応を見計らいながらその反応に合わせて最初の主張を修正し、全てが当たったように見せかけるという手法のようだ。

そういえば、マニフェストの手法も、そんな技術を結果として駆使しているようにも見えてしまう。

詐欺師的なレトリック手法に頼らない、正々堂々の鳩山政権の意見開示が求められているのでは?

参考
コールド・リーディング

2006年合意の沖縄部分抜粋

「(d)再編案間の関係」

「沖縄に関連する再編案は、相互に結びついてい(る)」

「嘉手納以南の統合及び土地の返還は、第3海兵機動展開部隊要員及びその家族の沖縄からグアムへの移転完了に懸かって(いる)」

「沖縄からグアムへの第3海兵機動展開部隊の移転は、
(1)普天間飛行場代替施設の完成に向けた具体的な進展、
(2)グアムにおける所要の施設及びインフラ整備のための日本の資金的貢献

に懸かっている」

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