2009/10/01(Thu)
G20で、内需振興の方向での合意ができたといえ、いったい、今、世界のどこの国で、本気になって、内需振興を志向している国が、日本以外にあるのでょう?
内需振興とプロテクショナリズムとは、アメリカにとっては一致しているが、アメリカ以外の国にとっては、どうなのだろう?
バイ・アメリカンで割を食らうのは、アメリカ以外の国、バイ・ジャパンで割を食らうのは、高い消費資材を買わせられる貧乏人。
って言う構図なんでは?
G20では、そもそも、かってに違う概念で、内需振興に合意していたのではないのでしょうかね?
このような指摘は、アメリカにもあるらしく、このサイト「GRISWOLD: Obama’s protectionist policies hurting low-income Americans」では、オバマ政権のバイ・アメリカン政策は、安いタイヤや衣料しか買えない低所得者を直撃する、としています。
どうも、この一見格好のいい内需振興の言葉のコインの裏側には、バイ・アメリカンに追随させられるような言葉のあやがあると思うのは私だけでしょうかね?
各国が、今、どの主要国も、ビナイン・ネグレクト(慇懃なる無視)で、自国通貨安を容認しているのは、一方で、プロテクショナリズムを志向しながら、輸出条件を通貨安で、補おうとしている、そんな思惑が働いていると見るのは、意地悪すぎるでしょうかね。
つごうのいいプロテクショニズムを志向する一方で、自国通貨安を志向することで、一見大儀に見える内需振興というパラメーターは、、見事に、プロテクショニズムの別のキーワードに合成されてしまうのです。
自国通貨安をパラメーターにしての、不可逆的なプロテクショナリズムの志向というわけです。
G20の中で、一番バカ正直に見えるのは、内需振興と円高容認とを、まさに寸分違わない平仄したスタンスで主張している日本だけ、と、みえてしまいますね。
だったら、内需振興を言うのなら、堂々と、バイ・ジャパニーズを主張すればいいじゃありませんか。
しかし、その結果生まれるのは、バイ・アメリカンですでにアメリカに生じていてるらしき、貧困者いじめの内需振興であり、プロテクショナリズムです。
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