田園を勇気づけた人々 |
「ウィリアム・モリス」 |
早すぎた田園主義者「宮沢賢治」と「松田甚次郎」 田園散策のナチュラリスト「H・D・ソロー」 はるかなる先見者「ウィリアム・モリス」 郷土のエネルギー発現を目ざした「新渡戸稲造」と「柳田国男」 風土の力に光をあてた「ラッツェル」と「三沢勝衛」 みちのくの鳥のファーブル「仁部富之助」 田園の魅力を生涯追求した「天野藤男」 消えゆく田園風景を描き続けた「コンスタブル」と「大下藤次郎」 コラムの表紙に戻る |
イギリスのウィリアム・モリスという人が『ユートピア便り』という本を著してから、かれこれ 100年以上たちました。 モリスはきわめて多能な人で、工芸美術家(今でいうインダストリアル・デザイナー)であるとともに、詩人・作家・社会主義者という顔ももっていました。 しかし、そのいずれも、彼にとってはある目的を達するための表現方法にすぎなかったのです。 その目的とは、出会う人誰もがにこやかに通り過ぎ、おだやかな自然とその自然を壊さない秩序に守られた田園を、1つのユートピアとして追求するというものでした。 ユートピアは田園にある
19世紀末の当時は、モリスの他にも数多のユートピアが生まれては砕け散る、ユートピアン全盛の時代でした。 |