笹山登生の発言・寸感アラカルト


2002年5月31日 首都機能移転構想は、白紙撤回し、新たなパラダイムにもとずく構想にかえるべし。



首都圏移転構想をめぐって、衆議院の特別委員長が突然辞意を表明したり、福島県の知事さんが、クレームをつけたりと、国家プロジェクトといいながら、結構地域エゴまるだしの事態が続いている。

まあ、長年の悲願なんだから、知事さんたちの気持ちもわからないではないんだが、もうこのプロジェクトは、時のアセス的観点から言えば、賞味期限を過ぎたアナクロニズム的プロジェクトだ。

まあ、百年の計とはいっても、世界の構想としては、古い手法といえる。

キヤンベラ-1927年移転、ブラジリア-1960年移転、いずれも、一昔前の計画だ。
一番新しい、マレーシアのプトゥラジャヤは、1993年決定だが、ここの機能移転は、首相官邸のみで、王宮・国会は移転していない。

日本の首都機能移転構想は、バブル時の考えをひきずった、あだ花の残滓にすぎない。

出来もしない構想を、政治家のおもちゃにしてはならない。

また、地域住民が、構想に振り回され、候補地を地上げ屋が徘徊する時代でもあるまい。

今は、既存の都市集積やインフラ集積を生かし、新都市構想を練る時代といえる。

となれば、東京という都市自体が、空洞化によって、経済機能集積体として、魅力のない都市になりつつあるともいえよう。

そんな中で、あえて、首都機能を剥ぎ取ることもなかろう。

むしろ、既存のインフラの再利用を考えるべき時だ。

このホームページでもたびたび取り上げている、ドイツのエムシャーパーク構想は、ルール地方という、斜陽産炭地域の既存インフラを再活性化し、地域発展に結びつけた例だ。

このような観点から、首都機能移転構想の前提を白紙から見直すべきときだ。


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