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笹山登生の発言・寸感アラカルト


2001年03月22日 「牛の筋肉にもプリオン増殖」とのPrusiner教授研究の波紋

2002年3月19日付けの「National Academy of Sciences」で、ノーベル賞授賞者でもあるプリオン研究の世界的権威Stanley B Prusiner教授等が、「異常プリオンは、筋肉にも増殖する可能性があるので、危険部位でない部分の肉を食べても、vCJDに感染するおそれがある。」との研究論文を発表したと、ロイターが報道した。

プルジナー教授の論文のAbstractは
http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/99/6/3812?maxtoshow=&HITS=10&hits=10
&RESULTFORMAT=&fulltext=Prusiner&searchid=1016574798739_8826
&stored_search=&FIRSTINDEX=0&volume=99&issue=6


のとおりである 。
 
ロイター報道をうけ、日本の各紙においても、「BSE引き起こす「プリオン」筋肉にも蓄積…米研究(読売新聞)」 などの報道がされた。

 このロイターの報道は、各国で大きな反響を呼んだ。

フランスやドイツにおいては、早急に牛の筋肉ないのプリオンを検査する体制をしくことの検討を始めた。

 フランスでは、
http://library.northernlight.com/MD20020318670000017.html?cb=0&dx=1006&sc=0#doc
において、
>>France will carry out "quickly" tests on muscle of bovines (AFSSA) PARIS (AFX)
- the Frenchmedical authorities will carry out "quickly" tests on consigned carcasses
of bovines contaminatedon various muscles and in particular on the muscles of the rear
limbs of the animals to check if they are prion. >>と、報じた。
 
また、ドイツについては、the German Agriculture and Consumer Protection Ministry の言として、近い内に、フランス同様の筋肉中のプリオン検査についての検討を始めると報じている。
 
一方、EU加盟国のうちではフランスが唯一イギリス産牛肉の輸入禁止を継続しており、これは、欧州裁判所の判断を待っている状況
(これについては
http://melma.odn.ne.jp/mag/37/m00035737/a00000009.html
を参照)
であるが、ここにきて、このStanley B Prusiner教授の研究結果が、フランスを、裁判上、影響を与える根拠となりそうな気配となったと、イギリスのインディペンデント紙はつたえている。
 
また、プルジナー教授の研究結果について、ヨーロッパ内で功罪相半ばする評価がされている。

 すなわち、功を認める意見としては、この研究の深化が、人間へのvCJD伝染経路解明の有力な手がかりになるとし、罪とする意見としては、人間への影響を断じるには、実験数が不十分である。などなどの意見である。
 
SSCは、マウスの結果と人間の結果とでは異なるとしながらも、このStanley B Prusiner教授の研究結果を、参考にしたいとのべている。

SanFranciscoChronicleの3月19日付けの記事
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?
f=/chronicle/archive/2002/03/19/MN164813.DTL&type=health#sections


で、Prusiner研究室の一員であるGiuseppe Legname博士は、「このPrusiner研究成果には、生体のまま、数千の組織のスクリーニングを可能とする技術がふくまれている。これらの技術の集積は、今後、アメリカの鹿の慢性衰弱死(CWD)の解明や、ヒツジの組織のなかのプリオンの解明、牛肉の中のプリオンの解明にまで、寄与しうるであろう。」としている。

日本においても、3月22日、厚生労働省BSE研究班会議で、http://www.kyodo.co.jp/kyodonews/2001/ushi/news/20020322-694.html
にみるように、この研究成果についての意見交換がされたようであるが、「牛とは異なるマウスの実験で、しかも発症したものを使ったデータであり、全頭検査が行われている日本の牛肉は問題ない」との認識にとどまり、Giuseppe Legname博士が強調したような、「生体によるBSEスクリーニングが可能となる。」ことについての評価は、なされなかったようである。

各紙の報道リンク集

http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/chronicle/archive/2002/03/1
9/MN164813.DTL&type=health


http://library.northernlight.com/MD20020318670000017.html?cb=0&dx=1006
&sc=0#doc


http://library.northernlight.com/EC20020319050000058.html?cb=0&dx=1006
&sc=0#doc


http://www.sueddeutsche.de/index.php?url=/wissenschaft/naturwissens
chaft/39509&datei=index.php


http://www.lemonde.fr/article/0,5987,3244--267361-,00.html

http://www.nzz.ch/2002/03/19/vm/page-newzzCZ084FP0-12.html

http://www.lemonde.fr/article/0,5987,3226--267388-,00.html

http://www.iht.com/articles/51759.html

http://www.lastampa.it/redazione/Cronache/muccapazza.asp

http://www.aerztezeitung.de/docs/2002/03/19/052a0903.asp?cat=/news

http://www.repubblica.it/online/cultura_scienze/muccapazza/muccapazz
a/muccapazza.html


http://www.msnbc.com/local/rmn/drmn_1037549.asp

http://www.msnbc.com/news/726358.asp?cp1=1

http://www.msnbc.com/local/rtga/m161767.asp

http://news.lycos.com/news/story.asp?section=Health&pitem=AP-Mad-Cow-Mice
&rev=20020319&pub_tag=APONLINE&from=oldlinks



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