笹山登生の発言・寸感アラカルト


2002年6月15日

イベント頼みの地域おこし-YOSAKOIソーラン祭りの秋田版考-




秋田県が、山本寛斎さんの企画によるイベントに巨額の予算をつぎ込んで、YOSAKOIソーラン祭りの秋田版らしきものをやるお考えだという。

イベントの予算は、http://www.sakigake.co.jp/servlet/SKNEWS.News.kiji?InputKIJICODE=20020629b によれば次のとおりである。、

イベント事業費の内訳は▽ステージショー(ボランティア経費、演出、舞台装置、観客席設置費を含む)経費=6億―8億5000万円▽関連イベント費=1億5000万―2億5000万円▽会場施設関係費および会場運営費=2億―3億5000万円▽広報宣伝費およびプロモーション費=1億5000万―2億円。
ステージショーの入場料収入については県側は「1人2500円程度で、開催期間にもよるが、1億5000万―3億円は見込める」とした。

なんじゃい。これは。イベント屋さんによるボッタクリ・イベントにすぎないじゃないか。

地域活性化の処方箋に有力なものが見当たらない焦りが、知事自体をこのようなイベント頼み-イベント・シンドロウム-にさせてしまっている点は同情する。

それにしても、山本寛斎さんは、いろんな地域祭り的なものを、各地であおりすぎだ。

北海道のYOSAKOIソーラン祭りなんかでも、「美翔女」など、アマチュアのおばさん踊り部隊を「安く」結成しているみたいだけど、実態はどうなんだろう。

インパクの失敗以降、かつてのイベント屋さん、失業状態みたいだけど、あんまり、苦境にある地方を、食い物にしてもらいたくないね。

イベント頼みの地域起こしの内実とは、こんなものだろう。

「イベントを行なう-最初は、主催者・共催者の手弁当で、切符売りまで行なう-成功する-次の年はもっと規模が大きくなり、派手になる。-ボランティアの手弁当では間に合わなくなるし、見栄えをもっと良くしようとする-金も人でも、自前では持たなくなる-公的補助金をつけてもらうように頼む-成功する-もっとイベントが、派手で、格調高くなる-次の年は、補助金が途切れないようにということに、勢力をついやす-イベントがマンネリになる-補助金はついたままである-何のためにイベントをやっいるのかわからなくなる-結局、スタッフは、補助金集めで、へとへとに疲れてダウン。ばらばら」

という流れですかね。

Aさんの言われる「「北海道のYOSAKOIソーラン祭り」の本質は、現在の成功している姿にあるのでなそれを始めた北海道の学生たちの、地道な努力・地域への想いが その後の発展を生み 、現在の成功の秘密であることを 認識して欲しいと思います。 」の言葉は、真に迫った、教訓とすべき言葉です。

イベントの麻薬に懲りた人でないと、イベントの無意味さは、わからないのかもしれませんね。

掲示板にも、たびたびご意見をお寄せいただいているAさんは、NHKの地域変革のための意見http://www.nhk.or.jp/henkaku/opinion/04/atcl0454.htmlで、次のように述べられています。

「1年半ほど前から、蔵の町つながりで 文化庁の重要伝統建造物保存地区になった富山県高岡市山町筋の人と親しく交流して HPを製作したりMLなどで、いろいろ情報交換しています。山町筋で毎年行われる土蔵フェスタの時は、川越市の駄菓子・喜多方のラーメンなどで交流しています。つい先日も山町筋の人たちが川越市を訪問してきたみたいです。」

「地域おこしは、一朝にしてならず」との観点から言えば、はるかにAさんの考え方の方が堅実だし、地域の力が、身につくのでしょう。

要するに、イベントは非日常なハレの世界の現出だけに一過性に終わりますが、後者のAさんのかんがえかたは、地域のアイデンティティを掘り起こした、超日常的空間の現出を目的としたものだけに、その効果は、身につくというものです。


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