笹山登生の発言・寸感アラカルト


2002年6月5日

「ホームレス法」各国の動き


「ホームレス法」の各国の動きですが、

イギリスでは、1977年「住宅法」(Housing Act)で、ホームレスが恒久的住宅を確保できるよう、地方政府が援助するむねの規定がされ、1985.1996年の改定を経て、その後、この住宅法の対象とならない、単身ホームレスについて、RSI(Rough Sleepers Initiative)(野宿者優先プログラム)ができ、2002年までにホームレスを三分の一に減らそうとしています。

アメリカには、URLhttp://www.cde.ca.gov/cilbranch/homeless/homelesstoc.html のように、Stewart B Mckinney Homeless Assistant Act があります。

日本では、昨年6月、民主党が、「ホームレスの自立の支援策などに関する臨時措置法」を提出し、与党は、今年の4月に「ホームレス自立支援法」を出しています。

ホームレス支援団体では、「野宿生活自立支援法」などを提案し、特に、強制排除のあり方について、問題提起しています。

スラム・クリアランス的な考え方ではだめで、そこには、微妙な問題もあるようです。

それにしても、ホームレスを出さないようにする経済対策はどうなっているのでしょう。

ホームレス法は、いわば、セーフティーネットをつくるのがもたもたしていたんで、網にかからないで、ドスンとおちてしまった応急手当てのようなもんで。

いわば、政策の失敗、制度の失敗、市場の失敗の、集約と、見るんでしょうか。

これを、救貧的にとらえるのか、スラムクリアランス的にとらえるのか、その国に根ざした政策当事者のかんがえで、非常に微妙なものとなる可能性がありますね。

日本の場合は、人権無視の「汚らわしきものは排除・隔離・監視となる恐れ」がありますね。

そもそも「市場は完全なものではない。」という点については、ノー天気の政策当事者を除いては、合意が出来つつあるのでしょうが、では、その次の課題で、「不完全な市場を規制緩和などによって改変するのか。」または、「市場に代わるオルターナティブを、地域通貨やコミュニティビジネスやプロシューマーなどによって補完するのか。」あるいは、「市場の持つ価格決定機構そのものを、外圧などによって、強化するのか」等の道が分かれてくるように思いますね。

これは、労働の分野の賃金でも、同じようなことがいえますね。

でも、世の改革派は、市場が完全なものとの前提で、「市場主義こそ、すべてを解決する切り札である。」との認識で、すべての政策選択を誤らせてきているともいえます。



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