笹山登生の発言・寸感アラカルト


2002年7月5日
スケールメリットのみを目指した市町村合併は、いつか、後悔する。



国・県の大号令にもかかわらず、また、特例債の甘いささやきにもかかわらず、多くの市町村が、平成の市町村合併に乗り気でないのは、農協合併での、手痛い経験があるからだ。

農協合併によって、かな文字のJAで、組合員ですら、自分の農協の名前がいまだに覚えられず、地域密着の組合員サービスも、遠のき、聞こえてくるのは、旧農協単位同士での、JA人事の争いごとばかり。

役員給与の高さに、びっくりするのは、組合員ばっかり。

JAのトップの給料は、小泉総理よりも高いんだって−などといううわさが、村を駆け巡る。

一体、合併によるスケールメリットって、なんなのだろうか?不良債権処理のために、我々は、合併につき合わされちゃったのだろうか?っていうのが、大方の合併JA傘下の組合員さんの率直な合併についての感触なのではなかろうか。

ここらで、村という概念の大切さを、もう一度、総務省の皆様方も、再認識してもらう必要があるのではないのだろうか。

ドイツ語で村はDorf、このなんともいえない、言葉の響きに、地域の無限の未来を感じるのは、私の思い過ごしでありましょうか。

県直轄制度ができると 、
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt16/20020704eimi175404.html
の長野県清内路村のようなのが、全国でいくつもできるという。

いわば、会社更生法の町村版といったところか。

これまで麻薬漬けしておいて、麻薬はそのままにして、急にしらふに返れといったって無理な話なのだが。

人の結婚でも、金に迫られての結婚ほど、惨めで、不毛のものはない。

特例債にせかされて、県直轄制度の恐怖の下での、町村合併ほど、不健全なものはない。

秋田県には、山内村のように、合併しないで、日本最高の村づくりをすると宣言している村長さんもいる。

こういう村長さんの気概は、大切にしたいものだ。

それとも、小泉さん、お得意の市場至上主義で、村の運営までも、市場にゆだねるなんてこと、言い出さないでしょうね?

アングロサクソン的な乱暴さで、日本人の心の原点である集落を引っ掻き回すことは、そろそろ、勘弁してほしい。


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