笹山登生の発言・寸感アラカルト


2001年5月5日 判官びいきがバランスを取り戻す


ある本に、日本に起業家が育たないのは、昔日本にあった判官びいきの気風が薄れてしまったことによるものだとの説がのっていた。

改めて見直してみると、そんな気もしないでもない。

近年のグローバル・スタンダード志向は、その表れの一つ。

デ・ファクト・スタンダードになびいていたほうが、ひとまず安心とのことなのだろう。

デ・ファクト・スタンダードほど、移ろいやすいものはないのだが、それでも、「何も外国並みでなくったっていいじゃないか」、というひねくれ者は、すくなくなってしまった。

農村部で、特にこの気風の変化が見られるのは、安定した米収入の確保がむずかしくなり、独立独歩ではいられなくなってしまったことが、大きく左右しているのではないのだろうか。

スタンピードというのは、馬が何かのきっかけでいっせいに走り出すことをいうのだそうだが、政治や政党の評価のごく短期間で支持がぶれる振り子現象も、このたぐいか。

逆にいえば、判官びいきがなくなっても、この短期間の振り子現象があれば、「明日があるさ」を決め込んでもいられるわけだから、野党も、あんまりがっかりしなくてもいいのかもしれない。

でも、私に取ってみると、なんとなく、ナチ・ドイツ発生時の社会状況に、ますます酷似してきているような気がするのだが。


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