笹山登生の発言・寸感アラカルト


2000年11月25日 過疎地のIT化こそ急務

(掲示板から)


過疎地にとってのIT問題を考えなくては。 2000/11/09(Thu)

11月3日のショッキングな新聞記事,わが秋田県のインターネット普及率は,全国最下位の13.8%,全国平均の半分にも満たなかったという。

ついで低かったのが,沖縄の15.4%,

かたや過疎地,かたや離島の多いところだけに,過疎地や離島にとってのIT問題というものを、しっかり見据えていくことが必要である。

政府は,2010年までに,「Fiber to the Home」の合言葉のもとに、全家庭に光ファイバーを設置するとのことだが、NTTは、当初の2010年までに光ファイバー網の設置を過疎地にまで及ぼすこと計画を、断念した。

こうなると、日本列島、光ファイバーと銅線とが、しばらくは、混在していく中で、高速化と低廉化の両方が求められてくるというわけだ。

そこで注目されてくるのが、ADSL,SDSLなど、DSLの名前がつく、銅線を使用したまま、高速化と低廉化が図られるシステムの普及だ。

DSLのシステムによれば、従来の電話加入者線でも、これまでの電話回線の数十倍の高速化がえられるという。

だから、銅線から光ファイバーへの移行が遅れる過疎地なり離島は、幹線までは光ファイバー、その後はDSLというミックス対応を迫られるというわけだ。

または、行きは電話回線、帰りは、衛星配信などの形態も、離島の場合は必要となるかも知れない。

離島の場合、インターネットの使用方法が都会の場合と異なるのは、インターネット・テレビとしての使用が、必要となるので、どうしても、高速化した回線でないと、こまるのである。

IT,IT,と浮かれる前に、このような光のあたらない地域のIT問題を考えることが、必要なのではないだろうか。



ADSLとISDNとの関係は? 2000/11/10(Fri)
:
昨日、この掲示板で、過疎地の通信回線の充実のためにはADSLの充実が先決との話題をのせたが、今朝の朝日新聞では、電話番号を変えないと、ISDNからADSLへの乗り換えがむづかしいことが、ADSL普及のネックとの情報を一面トップでのせている。

でも、専門家の話などを聞くと、どうも、それ以前に、日本のISDN回線は、ADSLの回線に対し干渉障害を起こしやすいことが、最大のネックであるようだ。

朝日新聞の記事は、その点をまったく触れていないのは、不思議なことだ。

だから、日本のISDN回線から干渉をうけにくい、日本標準のADSL標準を設けることが必要のようである。

大新聞のトップ記事にも、裏読みが必要だという、ひとつの例ともいえるかも知れない。




要は、需要とコストとの関係で、過疎の情報インフラを、どのようなものとするかを、早めに決めていかなければなりません。 2000/11/13(Mon)
URL:
上記「過疎地域の情報インフラのメニュー」に、それらインフラごとのメリット・デメリットがかかれております。

ADSLは、初期投資が少なく、高速化が得られるのはいいのですが、電話局からの距離があまりありすぎると、高速化が著しく低下する。
CATVは、人口密集地でないと膨大な初期投資やメンテナンス費用がかかってしまう。

だから、いずれは光ファイバーになるとしても、「当面は需要の見込める場合にのみ光ファイバーを整備する」というのですから、その間のつなぎとして何を考えるのか、というところに落ち着くのではないでしょうか。

もちろん、光ファイバーであれば、たとえば医療の世界でのリモート診療など、幅広い用途のマルチ・インフラとしても利用できるのですが。

おもいきって、この際そこまでのインフラをそろえてしまうというのも、ひとつの決断だと思います。




過疎市町村情報化計画について  2000/11/18(Sat)
URL:
私の過疎対策提言をリンクしていただいている「いい過疎地ネット」が、NTT-MEと協力し、このたび、「過疎市町村情報化計画」を提案されました。

この掲示板でも、すでに私のほうから、過疎地向けの通信回線として、光ファイバーか、ADSLか、そのそれぞれのメリット・デメリットをめぐって、論議が進んでいますが、この提言では、既存の銅線が使え、高速通信が可能なADSL方式を使用し、月額1500-1800円程度の接続料金での接続が可能との提言がされております。

すでに、岐阜県などが、この提言に積極的に取り組んでいるようですが、私どもとしては、この掲示板で議論のあった諸点を、確認している最中であります。






ADSL推進論が盛んです。   2000/11/22(Wed)
:
今日(11月22日)の,朝日新聞では,光ファイバーとADSLとの得失比較が特集されており、また,日経経済教室では,ADSL推進論が展開さています。

又,今週の東洋経済では,ブロードバンド特集を組み,PHPの新刊として「ブロードバンド社会がやってくる」(中野明著)が,今週出版されます。

この掲示板でも,かねてから,過疎地域のネット回線として、光ファイバーかADSL化の議論が沸騰しています。

私自身も,ネットは、普通の電話回線とISDN回線(MPという二重回線で使用)そして、ケーブル・テレビ回線を使い分けているので,それぞれの得失がよくわかります。

ADSL回線は使っておりませんので,わかりませんが,たしかに、コストと容量の両方を満足できる方式ではないかと思います。

ケーブルテレビは,朝など、すいているときは、たしかに早いのですが、夜になると極端に遅くなります。

しかも,太いケーブルに拘束され,セッティングも思いのままにならないのが現実です。

もっとも,今は,回線直結のモデムから、Ethernetとのあいだを無線で飛ばせるようになったので、そのシステムをとり入れれば、かなり自由度は増すでしょう。

ケーブルテレビ回線の場合は、MP3やインターネット・ラジオやインターネット映画などのダウン・ロードの場合は、ISDNに比し,まさに天国です。

意外に面白いのは,インターネット・ラジオです。

昔、BCL(BroadCastListening)などといって、短波で聞き当てるのに苦労した地球の裏側・アルゼンチンの放送も,国内放送と同様に聞けるのですから,不思議なものです。

その一方で、モデムの進化によって、普通の電話回線とISDN回線との差は,速さと容量の両面で,そんなに差は感じないのが実感です。

そんなところから,「ISDNさようなら。 ADSLこんにちは。」の論議が盛んなのでしょう。

さらに、インターネット映画の時代となりつつありますので、動画をコマ送りにしか送れない回線は,必然的に、時代遅れとならざるをえません。

まさに,回線が,需要者によって、厳しく選択される時代が到来した、といってよいでしょう。

今後、この掲示板でも、引き続き,過疎地にとっての各回線の得失論義を、展開していくつもりです。




過疎地へのADSL回線設置について  2000/11/24(Fri)

かねてから,この掲示板で過疎地におけるIT化の前提条件となる情報インフラとして、どのような通信回線を設置すべきかとの、議論があり、また、その有力な手法のひとつとして、ADSL回線のメリット・デメリット論が展開されてきました。

そこで,この辺の課題を、専門家に問い合わせたところ,次のようなことであることがわかりましたので,この場を借り,ご報告申し上げます。

1,基本的なスタンスとしては,過疎地におけるインター環境は、通信業者が環境を整備してくれるのを待つのではなく、自治体が自ら、通信環境を整備し、プロバイダー機能を持ことが望ましい。

2,DSL交換機の設置や各家庭への高額なモデムの配布は,公的補助の元に行えれば望ましい。

3、スプリッターの設置は「第二種電気事業者」に依頼することになるが,高額となる設置費用への補填をするかどうか,又,スプリッターを必要としないユニバーサルADSL(G.Lite)の採用が可能かどうかについては、今回きかなかった。

4、ISDNとの干渉問題は、NEC開発のDBM(DualBitMap)方式の採用で,解決できる。

5、距離が長くなるとスピードが遅くなる問題は、中継の機材の設置によって,解決可能である。
以上です。




ADSLでTV放送の動き 2000/12/15(Fri)

昨日(12/14)の日経新聞の記事によれば、イギリス衛星放送の最大手であるBスカイBが、2001年前半にも、既存の電話回線を使ったデジタルテレビ放送を全国規模で展開するとのことです。

加入料40ポンド(6,400円)月額使用料金5ポンド(800円)という低料金が売り物です。

これによって、地上波のアナログからデジタルへの 急速な転換が進むとされています。

日本においても、この掲示板で、かねてから論議されているように、ようやくISDNからADSLへの転換が進みだしたところですが、まさに日本列島どこでも平等にデジタル化が可能な方式として、もっとADSLの普及と過疎地への活用が論議されてよい時代となったのではないでしょうか。


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