笹山登生の発言・寸感アラカルト


2000年12月28日 過疎・離島地域に、総合情報センターが必要

(掲示板から)

過疎地においてのインターネットには,動画が必要

過疎・離島地域の通信回線に、必要以上のスピードや容量を回線に求める必要はないとは思いますし,それが当面のユニバーサル・サービスのミニマムであるといえばそうです。

でも,私は,よく,本屋も図書館もない離島をおとずれるのですが,このような島の子供たちに、ニューメディアによって,これまでの情報のハンディから逃れさせたい、という気持ちが強烈にあるのです。

ですから,過疎地なり離島のIT化によって、これらの過疎地や離島の情報格差を、旧メディアで成し遂げられないかたちで、キャッチアップを果たしうる,そのためには,動画やインターネット放送などを可能とする回線が、ぜひとも必要であるという意見なのです。
フェア・ユースの考え方が必要
ハンディのある人々や地域については、、情報発信の制約を、著作権法などの緩和によって同時に果たして行くことが,IT化の重要な側面になるかと存じます。

かつて預託霜文部省に質問したことがあるのですが,それは,アメリカの著作権法と日本の著作権法の決定的な違いが,そこにあるということです。

アメリカの著作権法では,個別条項にいたる大前提として,フェア・ユースという考え方がある、ということです。
いわば、社会的弱者や教育のためなど、社会的に役立つ場合には、著作権法適用の例外を認めるという条項です。
「視聴覚障害者に対する、Web上でのテキストファイルの配布については,著作権法の例外とする」などという規定です。

もちろん、このフェアユースの考えは、両刃の刃で、これをたてに取られ,かつて、日本のゲームソフトメーカーが、アメリカで散々てこづった、という教訓もあります。

過疎離島も,地域的なハンディを抱えているわけですから,このフェアユース的な例外は,将来認められるべきだと、私は、思っております。

なお、デジタル社会でのフェアユースのあり方についての記事がありましたので、紹介します。

また,私が文部省に対し、障害者に対するフェアユースの考え方を問いただしたときの記事も、ありますので,ご参考まで。。


図書館だけが、情報センター機能を果たすわけではないですが。
デジタル社会に対応した,地域の情報センター機能が、何らかの形で、整備されなければならない時代に入ったとおもいます。

それは,子供にとっても大人にとっても。

過疎地や離島における図書館機能は,他面,その地をおとずれる人々への、地域の発するメッセージとなっている例が、いくつかみられます。

例えば,奄美大島に在住した島尾敏雄さんは、この地に関する著書を多く残されましたが,奄美大島では,島尾文庫を作り,島外からくる島尾研究者の研究材料を提供しています。

与論島に在住した森遥子さんの著作は,当地の図書館に同じく文庫となって,若くしてなくなられた森さんを慕う若い女性を、この地にひきつけています。

沖縄石垣島の図書館は,島のうちでは稀有な,アット驚くように立派な図書館です。

デジタル時代の、このような過疎・離島の情報機能は、どのような形で整備されなけれはならないのか

そして、学校の情報機能充実もふくめ、それらが地域発展計画に組み込まれていくことが,今後重要なことだと思います。

ネット時代のユニバーサルサービスの範囲を確定すべき


これは、基本的な情報へのアクセス権についての郵政省の検討資料ですが,これによれば、アメリカでは、1996年電気通信法の改正によって,過疎地の情報アクセス権を保証するとの明記があります。

日本においても,この権利の明確化が、早急に求められているのだとおもいます。

その場合のインフラ整備については,公的助成が必要であるとともに,派生する電気通信事業やソフト事業については,地域の民間業者の需要が拡大できる方向とを、同時に考えることが必要でしょう。

確かに,おっしゃるように,近頃のゲーム機は、高度の情報機器ですから,格式ばって実践的でないIT論議を、政治家や大人たちがしている間に、むしろ子供達が実践に強くなっているでしょうし,遊びながら情報格差を解消できる方途も、考えていかなければならないのではないでしょうか。


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